翌年も受験する人へのアドバイス

なかには医学部受験の結果が芳しくなかった人もいるだろう。

もし翌年も医学部を目指すのであれば、その悔しさをバネに勉強を絶やさず行ない、何が足りていなかったのかを分析しなければならないと和田秀樹先生はおっしゃる。

今回は翌年の医学部受験に向けての準備とアドバイスについて解説して頂きました。

第74章．受験がうまくいかなかったら

前回は、晴れて合格できた人へのアドバイスを書いたが、残念ながらうまくいかなかった人にも、私からのアドバイスを伝えたい。

少なくとも医学部の受験生は重複もあわせて、15万人前後（2014年は16．9万人だったそうだ）はいるわけだから、そちらのほうが多いのは確かだ。

一つは、やはり学習習慣を絶やさないことだ。

受験直前のペースとまではいえなくても、その8割くらいの密度と勉強時間で1年勉強できたら、まず翌年の医学部受験の成功は手にしたも同然だ。

予備校の始まるのを待たずに、合格できなかった悔しさをバネに毎日、やるべき勉強（これが残っていないのなら不合格はあり得ないはずだ）をしっかりやってほしい。

ただ、予備校が早く始まるとしても、安易にそのカリキュラムに飛びつくのは危険もある。

一部の私立の大学は別として、現在多くの大学医学部では得点開示をやっている。

あと、何点足りなかったのかがわかる。

さすがに1年間でその点数だけ上げるのでは、心もとないだろうが、足りなかった点数＋20点くらいを目標にして、浪人生の場合は、一通りやるということより、一人一人違う課題を克服していくということを主眼におくほうが賢明だ。

だとすると、全部、予備校に面倒をみてもらうより、自分にとって重要なところだけ講習を受け、その勉強を一生懸命やるほうが、有効になることが多い。

逆に、基礎学力がないという場合は、予備校では、そこのフォローをしてくれるところが少ないので、通っていてもうまく理解できない、力がつかないということは珍しくない。

基礎学力がないのに、無理に受験用の勉強をしてという人は、自分は何をやり直さないといけないという課題のフォローをしてほしい。

私の主宰する緑鐡受験指導ゼミナールでは、スタートレベル判定テストというのをやっていて、中学レベルや小学校の計算などに穴がないかもちゃんと調べるようにしている。

もちろん、通信教育を取らなくても、自分でそういうチェックをしてもいいが、この時期に自分のスタートレベルの把握は行うに越したことはない。

とにかく、今の心がけ次第で、来年の合格は決まる。来年こそは成功を祈っている。