医学部入試問題を斬る

エースメディカルみなとみらいの峰岸先生が様々なテーマを扱い医学部入試を徹底解説。

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峰岸先生が徹底解説!『医学部入試問題を斬る』

「医学部入試の攻略」というテーマで医学部入試の対策講座を開設しています。入試問題の解説の他、受験に関する様々なテーマで入試に切り込んでいきます。入試問題についても英語のみならず各科目はもとより、小論文、面接といったものも幅広く扱う予定です。

第194回.医学部入試問題-英語「長文読解-富山大学」㉘

今回は富山大医学部の入試問題(2017年)を扱っています。設問も含めると1700語の超長文です。今日は第13パラグラフから読んでいきましょう。解説の都合上本文やパラグラフに番号を入れています。

¶13①But conscientious objection is a relatively rare impetus for denying treatment. ②A more common situation is one in which a patient’s request conflicts with what a doctor believes to be good medical practice (and thus exposes the doctor to a possible charge of malpractice). ③In such cases the objection is over professional, not moral, integrity, though obviously moral questions are raised.

第13パラグラフ
第1文

But conscientious objection is a relatively rare impetus for denying treatment.

この文の主語はconscientious objection (良心に基づく反対)で述語はis a relatively rare impetus(比較的まれな衝動) です。「何に対してなのか」はfor denying treatment(治療の拒否)に対してです。

訳:しかし、良心に基づく反対というものは治療の拒否に対しては比較的まれなケースです。

第2文

A more common situation is one in which a patient’s request conflicts with what a doctor believes to be good medical practice (and thus exposes the doctor to a possible charge of malpractice).

この文の主語はA more common situation(より普通の状況)です。述語はis one (この状況です)となります。このoneはsituationを指しています。関係代名詞which以下がこのoneにかかっていきます。この部分の主語はa patient’s request (患者の要求)で、述語はconflicts with(~と矛盾する、そぐわない)です。「何とそぐわないのか」はwhat a doctor believes (医師が信じること)です。「どのようなものであると信じているのか」は to be good medical practice(十分に良い医療行為)です。
次にカッコの中を見てみましょう。and thusは「よって」です。 exposesは「さらす」ですから主語はカッコの外のsituation(状況)です。「誰をさらすのか」は the doctor(その医師)です。 「何にさらすのか」は to a possible charge of malpractice(医療過誤訴訟の可能性)です。

訳:より一般的な状況としては患者の望む治療法と医師が良いと思う医療行為がぶつかっているという状況です。(よって、医師は医療過誤として訴えられる可能性が高くなるわけです)

第3文

In such cases the objection is over professional, not moral, integrity, though obviously moral questions are raised.

文頭のIn such casesは「そのような場合には」です。「そのような場合」とはここでは「患者の望むことと医師が良いと考える治療法がマッチしない場合」の状況です。この部分の主語はthe objection(その異議)です。医師が患者の要求の通りにしないことをobjection(異議)としています。述語はis over professional(仕事上のことにまたがるものである)です。not moral, integrityは「道徳上のものでも、誠実さでもない)です。 次の部分のthoughは「~だが」です。obviouslyは「明らかに」です。この部分の主語はmoral questions(道徳上の問題)で述語はare raised(持ち上がる)です。

訳:このような場合、確かに道徳上の問題ではありますが、医師が反対する根拠は道徳上のものでも誠実さでもなく、仕事上のこととして考えるからなのです。

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いかがでしょう。医師の意見と患者の求めるものに齟齬が生じるのはよくあることです。医師がンフォームドコンセントを徹底することによりパターナニズムから医療界が転換してきました。しかし、その分、医療過誤をめぐる訴訟を恐れる医師も増えました。医師は安全策を取りますし、患者は新しい治療法に希望を持つ場合もあります。このあたりの調整に問題があるということを指摘していますね。次回はこの文の最終部分を読んで、残った設問を解きましょう。

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エースメディカルみなとみらいでは、生徒各個人に合わせて英文のレベルを分け、中学生レベルの英文から科学雑誌の英文までを準備しています。医学部に受かる力の養成に直結した授業を展開しています。無料レッスン随時受け付け中です。お問い合わせください。

2019年10月11日

プロフィール

峰岸 敏之
1964年生まれ。早稲田大学大学院・法学研究科前期課程修了、法学修士。大手新聞社で新聞記者を経験後、講師業に転向。河合塾や城南予備校、栄光ゼミナールなどの大手予備校や医学部予備校などで、大学受験ブロック長や英語科責任者などを務める。指導教科は英語と小論文。2013年春に横浜に医学部予備校を開校し、「30年以上続く予備校を作り、医学部への合格者を1000人を出す」が目標。

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