2015年度の大学入試から新課程が導入されるため医学部の試験情報に注意が必要です。
大学受験では新課程が平成27年度から導入され、医学部受験にも大きな影響を与えています。
これまでの勉強範囲や出題範囲が異なってくるので、特に浪人生は要注意。
センター試験や各医学部の状況を踏まえながら新課程について解説していきます。
平成27年度大学入試センター試験における経過措置
2015年度より、大学入学試験において新課程が実施され、その新課程の入学試験で大きな影響が出てくるのが数学と理科です。
数学では行列がなくなって、複素数平面とデータの分析、統計処理能力が新たに範囲に加わり、理科ではⅠ・Ⅱという分類から、基礎科目・専門科目に変更になりました。
平成27年度のセンター試験から、数学と理科は、新課程に基づいた科目で出題されますが、平成27年度に限り旧課程履修者への経過措置が取られます。
センター試験の数学と理科の経過措置
教科 | 新課程 | 旧課程履修者への経過措置 |
---|---|---|
数学 | 数学Ⅰ | 旧数学Ⅰ |
数学Ⅰ・A | 旧数学Ⅰ・A | |
数学Ⅱ | なし | |
数学Ⅱ・B | 旧数学Ⅱ・B | |
理科 | 物理基礎 | |
化学基礎 | ||
生物基礎 | ||
地学基礎 | ||
物理 | 理科総合A | |
化学 | 理科総合B | |
生物 | 物理Ⅰ | |
地学 | 化学Ⅰ | |
生物Ⅰ | ||
地学Ⅰ |
国公立大学の医学部では、センター試験は軒並み経過措置を行うところがほとんどであり、また、2次試験では、「不利益が生じないように配慮する」、「共通の範囲から出題する」など、別の問題を用意するか、共通の問題を出題するよう経過措置をとっています。
旧課程履修者に配慮する大学
2015年度入学試験では、私立大学は各大学で対応がまちまちであり、旧課程履修者へ配慮を行う大学もあれば、配慮を行わないことを明示している大学もあります。
①旧課程と 新課程の 共通範囲から 出題 |
岩手医科大学、 自治医科大学、 獨協医科大学、 埼玉医科大学、 杏林大学、帝京大学、 東京女子医科大学、 東邦大学、 日本医科大学、 日本大学、北里大学、 聖マリアンナ医科大学、 東海大学、 愛知医科大学、 藤田保健衛生大学、 金沢医科大学、 兵庫医科大学、 大阪医科大学、 関西医科大学、 川崎医科大学、 産業医科大学、 福岡大学 |
---|---|
②出題範囲に 一定の配慮 |
慶応大学、 順天堂大学、 東京医科大学、 久留米大学 |
①の大学では、旧課程と新課程の共通範囲に限定することを明示しており、数学は期待値と行列が出題できないことになります。
化学や生物に関してはⅠ・Ⅱと基礎科目・専門科目では、内容の順番が組み替えられただけなのでほとんど変化はないと思います。
生物は新課程の方が大幅に難化しているので、新課程の生物履修者にとっては他大学よりチャンスかもしれません。
②の大学では、共通範囲から出題するケースと、旧課程履修者が選択できる選択問題を用意するケースが考えられています。
ただし、後者の場合は、旧課程履修者と新課程履修の学習範囲に不公平が出るという問題があり、加えて選択問題の間で平均点に差が出た場合の調整をしなくてはいけない可能性があります。
したがって、これらの大学を志望する場合は、共通範囲を優先して、余裕があれば複素数平面、条件付き確率、ユークリッドの互除法などを学習することをおすすめします。
配慮しないと明示している大学等
③経過措置を 行わない大学 |
東京慈恵会医科大学、 昭和大学 |
---|
東京慈恵医科大学は、HPに旧課程履修者への配慮をしないと明示しており、また、昭和大学では触れていないので、これらの大学を受験する場合は、旧課程履修者であっても新課程の範囲を学習しておく必要があります。
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