医学部の学士編入試験とは?難易度や実施大学を紹介

医学部には一般入試だけでなく学士編入試験で入学する方法もあり、学費や時間を節約することが可能です。

比較ランキングサイト

医学部予備校TOP > 医学部の学士編入試験とは?難易度や実施大学を紹介

医学部の学士編入試験とは?難易度や実施大学を紹介

医学部の学士編入とは、医学以外の学問を専攻した学士取得者や卒業見込み者を大学の医学部に編入させる制度です。医学を学ぶ強い志や目的意識を持つ方が求められています。

現役時代に医学部への進学を断念した方、社会人を経て医師を目指すようになった方にとっては、医学部に進む道のひとつとなるでしょう。

この記事では、医学部への学士編入について、編入するメリットや編入試験を実施する医学部一覧、一般入試と比較した場合の難易度を解説していきます。

【目次】

学士編入試験とは?

学士編入試験とは、主に4年制大学を卒業した学士や卒業見込みの学生を対象に、これまでの専攻とは異なる学部・学科へ編入する際に受験する試験をいいます。

医学部の場合、学士編入試験を実施する大学は国公立・私立ともにありますが、国公立大学が大半です。

また、国公立大学の医学部編入は2年次編入が中心ですが、私立大学では1年次の9〜10月編入もあります。

さらに、医学部の学士編入試験に年齢制限はなく、筆記および面接によって合否が判断されます。

医学部編入の試験科目

医学部の学士編入試験では、1次試験に筆記試験、2次試験に面接試験のパターンが主流です。

中には書類審査を実施する大学もありますが、年々少なくなっています。

筆記の試験科目は大学によって異なりますが、主な構成は以下の3パターンです。

パターン① 英語・生命科学
パターン② 英語・生命科学・物理化学
パターン③ 英語・生命科学・物理化学・数学

1次・2次どちらかで小論文試験を実施する大学も数多くあります。

なお、国公立大学の一般入試ではセンター試験が必須ですが、編入試験では必要ありません。

一般入試との併願も可能

医学部に入学する方法としては、医学部以外の大学を卒業したあとに医学部の一般入試を受験し、新入生(1年生)としての入学を目指すパターンもあります。

ひとつ目の大学を卒業し学士号を持っていれば、医学部への再受験と編入試験は併願が可能です。

ただし、一般入試と編入試験では試験内容が異なるため、両立するのは難しいといわれています。

学士号がなくても編入できる?

多くの大学の医学部では、学士号取得者もしくは卒業見込み者を編入試験の対象としていますが、中には短期大学や高等専門学校の卒業者、4年制大学に2年以上在学した学生を編入試験の対象に含む大学もあります

たとえば、国立の筑波大学では、短期大学や高等専門学校の生命科学に関する学科を卒業した者や卒業見込みの者、大学に2年以上在学し指定の単位数を修得した者や修得見込みの者に対しても、医学部編入の門戸を開いています。

編入試験で医学部に入学するメリット

社会人が医学部を目指す方法には、学士編入試験と再受験(一般入試)があります。

編入試験で医学部に入学する場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。

卒業まで6年もかからず最短距離で医師になれる

学士編入試験で医学部に進む場合、2年次もしくは3年次への入学となります。(私立大学では1年次への入学もあり)

医学部は6年制のため、再受験で進学する場合は6年間かけて学習を続けなくてはなりません。2年次か3年次へ編入する学士編入であれば卒業までに6年かからず、最短距離で医師になれるのです。

学費も2年次、3年次から入学できれば節約できる

学士編入は2年次か3年次への編入となるため、再受験で1年次から通うよりも学費が節約できます。

特に3年次編入となる名古屋大学や島根大学、学費が高額な私立大学において、経済的な恩恵は非常に大きいといえるでしょう。

国立大学の場合、6年制の医学部では以下の学費(標準額)が必要です。

入学金(初年度のみ) 授業料(6年分合計) 学費合計
28万2,000円 321万4,800円 349万6,800円

公立大学も国立大学と同程度の入学金・授業料となっていますが、県外者や市外者の入学金を高く設定している大学もあります。

この他にも、実験・実習費、教材費、学会費などさまざまな費用がかかります。

大学によって必要な費用や金額は異なりますが、一般入試を受けて6年間大学に通うとなると、経済的な負担が非常に大きいのが現状です。

文系出身でも合格が目指せる医学部がある

医学部の受験といえば理系出身者が有利な印象がありますが、学士編入試験においては文系出身者でも合格を目指すことは十分に可能です。

学士編入試験の試験科目は大学によって異なります。文系出身者であれば、物理・化学や数学の科目構成を避けて、主要科目(英語・生命科学)のみの大学や、英語に重点をおく大学を受験する手があります。

国公立大学では、富山大学や山口大学、琉球大学は、文系出身者でも比較的受験しやすい科目構成となっています。

ただし、文系出身者が受験しやすい大学は出願者数も多く、倍率が高めになる傾向があります。

受験する大学を増やしたい方、主要科目の成績が安定している方は、物理・化学もおさえておくことをおすすめします。

国公立大学でも複数の併願が可能

医学部の学士編入試験では、国公立大学でも日程の決まりはなく、各大学が独自に決めています。

試験日程は幅広く分散しているため、日程が被らなければ複数の大学の併願が可能です。

一般入試の場合、私立大学では併願が可能ですが、国公立大学では前期・後期日程で1校ずつしか受験できません。国公立大学を何校も併願できるのは、学士編入試験だけの大きなメリットといえるでしょう。

学士編入試験を実施する医学部一覧

2021年度に学士編入試験を実施する国公立大・私立大の医学部一覧は以下のとおりです。

なお、新型コロナウイルスの影響により、選抜方法や試験日程が変更になる可能性があります

試験情報に関して変更がある場合は各大学のホームページにて随時掲載されますので、今後医学部編入をお考えの方は必ず最新の情報をご確認ください。

国公立大学医学部医学科(2021年度試験情報)

大学名 募集定員 編入年次
北海道大学 5名 2年次
旭川医科大学 10名(うち地域枠5名以内) 2年次
弘前大学 20名 2年次
秋田大学 5名 2年次
筑波大学 5名 2年次
群馬大学 15名 2年次
東京医科歯科大学 5名 2年次
新潟大学 5名 2年次
富山大学 5名 2年次
金沢大学 5名 2年次
福井大学 5名 2年次
浜松医科大学 5名(一般枠・地域枠合計) 2年次
名古屋大学 5名 3年次
滋賀医科大学 15名(うち近隣枠3名以内) 2年次
大阪大学 10名 2年次
神戸大学 5名 2年次
鳥取大学 5名 2年次
島根大学 5名(うち地域枠2名以内) 2年次
島根大学 5名(うち地域枠2名以内) 3年次
岡山大学 5名 2年次
山口大学 10名(うち地域枠3名以内) 2年次
香川大学 5名 2年次
愛媛大学 5名 2年次
高知大学 5名 2年次
長崎大学 5名 2年次
大分大学 10名 2年次
鹿児島大学 10名 2年次
琉球大学 5名 2年次

【補足】

3年次編入が可能だった千葉大学は、2019年度実施試験より学生の募集を停止しています

私立大学医学部医学科(2021年度試験情報)

大学名 募集定員 編入年次
岩手医科大学 4名 3年次
北里大学 若干名 1年次(9月)
東海大学 15名 1年次(10月)

【補足】

2年次編入が可能だった日本大学、1年次後期編入が可能だった金沢医科大学は、2019年度実施試験より学生の募集を停止しています

一般入試と比較した場合の難易度

医学部の学士編入試験と一般入試は、試験科目や重要科目、面接のウェイトが異なります。

そのため、学士編入試験と一般入試の併願を希望する場合、どちらもまとめて対策するのは難しいでしょう。

学士編入試験と一般入試の比較は以下の表を参考になさってください。

比較項目 学士編入試験 一般入試
試験科目 英語・生命科学(物理化学・数学) 英語・理科(2科目)・数学+共通テスト(国公立の場合)
重要科目 英語・生命科学 数学・共通テスト文系科目(国公立の場合)
面接 重視 重視していない大学もある

一般入試では、二次試験の英語と理系科目に加え、センター試験の勉強も必要です。理系出身者が多い医学部の受験では理系科目に差がつきにくいため、センター試験の文系科目も重要になるでしょう。

また、学士編入試験では筆記試験だけでなく面接も重視されます。原則筆記試験の合格者のみが面接に進むため、合格するには面接対策が欠かせません。

学習状況にもよるため一概にはいえませんが、学士編入試験か一般入試の再受験か、どちらか一方に絞った方がより合格の可能性が高まるのではないかと考えられます。

学士編入がおすすめの受験生

  • 英語が得意科目である
  • 理系出身ではないが暗記が得意である
  • 面接に自信がある、自分をアピールするのが得意である
  • 目的意識が高い
  • 研究に興味を持っている

学士編入がおすすめな受験生は、医学部の編入試験で特に重要視される英語面接が得意な方です。

企業で研究に従事したことがあるなど、社会人としての経験も合否を決めるひとつの要素となるでしょう

また、学士編入試験は一般入試と比べ試験科目が少なく共通テスト試験(旧センター試験)もないため、時間コストの面で有利といえます。

一般入試の再受験がおすすめの受験生

  • 数学が得意科目である
  • 理系出身者である
  • 過去に国公立大学を受験したことがある
  • 文系科目にも苦手意識はない
  • 面接・経歴にはあまり自信がない

一般入試の再受験がおすすめの受験生は、医学部の一般入試で特に重要視される数学が得意な方です。

さらに、国公立大学の一般入試では共通テスト試験(旧センター試験)が必須なため、文系科目も含めどの科目にも苦手意識がないのが理想的です。

また、過去に国公立大学の受験を経験し、かつ現役時代からさほど遠ざかっていない方にも向いているでしょう。

まとめ

医学部の学士編入試験を取り入れる大学は多く、特に国立大学では広く実施されています。大学によって受験科目の構成はさまざまなため、医学部には一見不利と思われる文系出身者も受験可能であり、文系出身の合格者も数多くいます。

医学部の学士編入では、2年次もしくは3年次へ編入するのが一般的です。一般入試で再受験する場合は1年次への入学となるため、その分学費がかかり卒業までの年数も長くなりますが、学士編入ではどちらも短縮できます。

また、一般入試で国公立大学を受験する場合、前期・後期あわせて2校しか受けられませんが、学士編入試験なら時期が重ならない限り何校でも受験可能です。

医学部の学士編入は募集定員が少なく、狭き門であることは間違いありません。しかし、複数の大学に併願が可能な分、チャンスも多いということです。社会人が医学部に進む道のひとつとして、学士編入を検討してみてはいかがでしょうか。

おすすめ医学部予備校

野田クルゼ

40年以上の伝統と歴史を誇る実績トップクラスの医学部予備校

学び舎東京

医学部および難関大学に強い個別専門予備校

太宰府アカデミー

福岡で合格実績豊富な全寮制の医学部予備校

ウインダム

生徒の2人に1人が医学部進学を実現させる実力派予備校

おすすめ学習ツール

メディカルline

メディカルlineの公式サイトです。
https://medic-base.com/

page top