医学部予備校の種類
医学部予備校の単科講座を解説!内容や単価・活用法を解説

単科講座

1教科から受講できる単科講座を設置している医学部予備校も多く使い方次第では高い学習効果が発揮できます。

医学部予備校の学費を高く感じる人や部活に忙しい高校生は単科講座がおすすめです。

1科目なら経済的で負担も少ないので、苦手科目の対策などに効果が期待できます。

ここでは、医学部予備校の単科講座について紹介していきます。

単科講座とは?

単科講座とは?
単科講座とは、多くの医学部予備校で行われている講座受講の方法です。

通常、医学部予備校では年単位、もしくは半年程度の期間で「全授業をコースとして提供する」という方式を取っています。

その方法では全教科を授業として受けられるためまんべんなく学力の上積みを狙える一方、医学部予備校の指導を受ける為に高額な費用が必要となるほか、授業が必要ないレベルの学力がある教科も指導を受けるため効率が悪くなる可能性もあります。

また、時間に余裕の無い高校生や社会人の再受験生にとっては、コースとしての授業を受けることは負担になってしまう事もあります。

そんな問題を解決してくれるのが、単科講座になります

コースでの一括提供ではなく必要な教科の授業のみを選択して指導を受けられるため、学費による経済的負担を軽減できるほか、空き時間を使った補充的な勉強も可能になります。

参考として、医学部予備校の単科講座でどのような講座があるか、例を紹介します。

分野別指導 各教科を分野で分け、その分野を重点的に指導します。
自分の苦手範囲が分かっている人にお勧め。
教科別指導 各教科を全体的に指導。
分野別指導よりも体系的な学びが可能になります。
面接指導 入室の仕方から内容に至るまで本番のような面接練習が行えます。
面接練習の機会がない再受験生には特におすすめの単科講座。
小論文指導 面接指導同様、特に再受験生にお勧めの講座。
添削指導などをこなしながら、小論文の文章構成力を伸ばせます。

医学部予備校ごとに特色はありますが、特に多いのが「他の予備校に通いながらでも可能な1科目講座」を提供しているものです。

単科講座が故にスケジュールの融通が利きやすく、本科や高校の授業といった学習を行いながらでも単科講座の受講が可能です(この点を上手に活用することが大切です。この後詳しく紹介します)。

また、医学部予備校のなかには単科講座として入試の面接・小論文対策を行っている予備校も多く、一般的な学習だけでは合格にたどり着けない総合的な部分を単科講座で補うことが可能です。

特に面接は、国公立・私立の大学ともに入学試験で必須要素となっており、複数の医学部予備校で授業を受け、実力を上達させるのも一つの選択肢となっています。

医学部予備校の上手な単科講座の使い方

医学部予備校の上手な単科講座の使い方

本科などメイン学習との併用

単科講座を活用する方法で一番多いのが、本科コースとの併用ではないでしょうか。

苦手な科目や分野の強化や、志望校や目標に応じた対策として別途単科を受講して勉強している受験生は多いです。

先程も紹介したように、本科コース・学校の授業と単科講座の両立は可能になっています。

現役生ならメインの学習は学校の授業と捉え、志望校対策や苦手科目だけに絞って受講することで、医学部入試に直結した指導が受けられます

学校の授業はどうしても医学部に特化していないので、私立大学医学部など出題傾向にクセがある場合は、医学部予備校などで専門的に対策することが必要です。

高卒生の場合は単科講座だけ違う医学部予備校で受講してみるのも良いかもしれません。

日頃習っている講師と違う人から指導を受けることで新たな発見につながることもあります。

また、単科講座は個別指導を採用している医学部予備校も多く、その場合は少人数指導と個別指導の両方で対策することで、双方のメリットを受けながら学習効果を飛躍的に上げることも可能です。

科目数を減らして学費負担を削減

医学部予備校の本科生となると、どうしても学費が高額になりがちで、年間300万円以上も珍しくありません。

しかし、単科講座で必要な分だけ受講して残りは参考書等を使ったり、学校の授業で対策したりすれば、経済的負担を大きく減らすことが可能です。

得意科目の場合は勉強することも苦にならず独学でも偏差値60以上まで伸ばすことは容易な人もいるので、その場合は苦手科目だけ医学部予備校に対策してもらうことも1つの方法でしょう。

そうすることで学費の節約だけでなく、満遍なく全ての教科を医学部合格レベルにまで押し上げることができます。

また、独学で医学部受験を目指す人も再受験生を中心に多いですが、単科講座を受講することで質問や相談ができるだけでなく、モチベーションの維持にもつながるのでドロップアウトや挫折のリスクを回避できます

体験授業より踏み込んだ確認が可能

医学部予備校を選ぶ際に体験授業に参加することをおすすめしますが、1回きりの授業で予備校全体を見極めるのは困難です。

規模が大きな予備校になれば、体験授業の講師が担当してくれるとは限らないし、他の科目の授業も受講してみたいという人もいるでしょう。

そんな時に、医学部予備校をもっとじっくりと見極めたいという人は、単科講座を受講すれば費用負担を最小限に留めながら一定期間、講師の指導力やサポート体制並びに学習施設を確認できます

もし自分との相性が良いと確信できたら格的に受講すれば良く、逆にやっぱり合わないと感じたなら、単科講座を退会または終了と同時に他の予備校に変えれば良いのです。

単価・講座費用の相場

単価・講座費用の相場
さて、続いては医学部予備校の単科講座の単価、すなわち講座費用についてのお話です。

多くの医学部予備校では、前述の通りコースの授業を受けることで年間300万円以上の費用が発生するのが相場となっています。

しかしながら、単科講座ではそれに比べて安めの金額に抑えることが可能です。

以下に、単科講座を提供しているいくつかの医学部予備校の費用を紹介します。

医学部予備校名 単価講座の内容 費用
進学塾ビックバン 分野別指導を非常に細分化しており、細かい知識増強が可能。
単科講座に非常に強い医学部予備校。
12,000~20,000円/90分1コマ
メディカ(medika) 毎週行われる形の単科講座。
夜開催の為高校生でも参加しやすい。
107,800円/60分×20コマ
メディカルラボ 医学部予備校の大手。
高校生向けの単科講座も存在。
517,000円/150分、週1コマ

他にも、医学部予備校の大手といえるメルリックス学院やYMSといった医学部予備校も、単科講座を提供しています。

教科及びその分野ごとに授業の質や難易度が変わるという単科講座の特性上、費用まで公開している例は少ないですが、おおよその費用相場としては「60分当たり5000円~10000円」という例が多いでしょう。

また、その授業が集団授業か、個別指導か、によっても必要な費用は変わってきます。

多くの場合、集団授業の方が個別指導よりも費用相場が安くなっていますが、個別指導の方がより手厚いサポートを受けられます。

また、河合塾や駿台・東進といった医学部に限らない大手予備校でも、単科講座と似た形で春期講習・夏期講習・冬期講習・直前講習が行われています

こちらは多少勝手は違いますが、医学部予備校における単科講座と同じように、特定分野や目的に焦点を当てた授業を受けることが可能です。

それらの相場ですが、河合塾は90分×5コマで20,000円ほど、駿台予備校は50分×12コマで23,000円ほど、東進ハイスクールは90分×5コマで20,000円、90分×10コマで40,000円程度となっています。

医学部予備校の単科講座と比較するとかなり安い費用になっていますので、自分の使える予算と授業の質とを比較しながら、各コースを比較・および取捨選択して医学部予備校・非医学部予備校を組み合わせて授業を受けるというやり方も可能です。

医学部予備校単価・料金が高い理由

医学部予備校の単価・料金が高い理由
さて、ここまで見てきたことから分かるように、医学部予備校は単科講座に限らずどうしても費用が高額になってしまいます。

特に、先程の大手予備校との比較では、3倍~5倍程度の差が生じていました。

しかしながら、医学部予備校には入塾者が絶えません

それは、医学部予備校には高い単価をカバーするだけのメリットがあることを示唆しています。

医学部予備校単価が高い背景①:少人数定員制

医学部予備校の単価が高い背景として、大手予備校と比べて入塾者の数を減らして、その分手厚いサポートを提供するという方向に全力を注いでいる点が挙げられます。

いわゆる大手予備校は、医学部に絶対入りたいという願いを持って入塾する生徒が多い一方で、他の方向に舵を切る事、例えば他の学部に志望を変更することが、カリキュラム的にも容易になっています。

これは、それらの予備校のカリキュラムがあくまで進学をモットーとしているからです。

しかしながら、医学部予備校は、その名の通り「医学部への」進学を至上命題としているため、志望の変更は容易ではありません。

そのため、入塾者を絞ってサポートの量・質を高め、授業も少人数制・もしくは個別指導の形にして質を高めていく必要があります。

故に、少人数定員制のために、費用単価を高くしなければならないという点が医学部予備校の費用が高い理由になってきます。

医学部予備校単価が高い背景②:大手に比べて授業数が多い

また、費用相場が高いということは、その分上質且つオーダーメイドな授業を受けられることにも直結します。

例えば、大手予備校は多くても90分×5コマで一日の授業が終わり、その後は自習室での勉強……というのが王道のパターンですが、医学部予備校の場合は朝早くから夜22時程度までみっちりと授業を受けられる予備校も存在します。

医学部予備校によっては、大手の3倍授業時間数を誇る校舎もあり、同一単元を複数回繰り返し勉強することで、知識の定着を図っていることも多いです。

その量的にも多く質的にも高い授業や、それらを下支えする個別カリキュラムの制作にも費用が発生します。それらを惜しみなく費やすからこそ、医学部予備校の高い専門性が生まれているのです。

医学部予備校単価が高い背景③:手厚い指導カリキュラム

今回のテーマである「単科講座」について注目しても、大手予備校は集団授業がメインとなり、しかもそれは画一的なレベルを想定しての授業となっています。

故に、教材作成にかかる費用が低くなるほか、講師としても授業が一回で済むような形になっています。

しかしながら、医学部予備校の単科講座の場合、多くが個別指導です。

個別指導は教材作成が個人のレベルや得意・不得意に合わせたものを用意する形になることから、手間と費用が必要となります。

また、限られた講師の空き時間を利用しての授業となるため、どうしても単価が高くなってしまうのです。

ただ、その単価の分だけ、自分のレベル・性格に合った授業を受けられるというメリットがあります

医学部予備校の単科講座を受講する際の注意点

医学部予備校の単科講座を受講する際の注意点
なお、単科講座は、本科生と違い受けられるサポートが異なることもあるので事前に確認しておき、入塾後のトラブル防止に努めましょう。

まず、単科講座の場合は自習室が使えない可能性があることです。

自習室が使用できれば授業時間以外も勉強に集中できるので、自宅ではなかなか勉強がはかどらないという人には重要なポイントとなります。

単科講座の受講生でも自習室が利用可能な医学部予備校は多いので、どうせ受講するなら自習室が利用できるところを選びましょう

また、単科講座の場合は担任制度が付かないケースもあります。

特に大手予備校に多いようです。

この場合、日々の学習管理や進路相談など受けられなくなるので、単科講座1本で医学部を目指す浪人生などは注意しましょう。

インターネット上に医学部受験に関する情報は豊富にありますが、中には信ぴょう性に欠ける内容もあるので、やはりプロのアドバイスを受けることをおすすめします。

単科講座だけで医学部を目指す場合は、なるべくサポート体制が手厚い医学部予備校がおすすめです。

まとめ

以上、今回は医学部予備校の単科講座について紹介してきました。

本科生のほうが学習内容もサポート体制も徹底されていますが、単科講座も上手に活用することで学力アップにつながります。

とは言っても単科講座を設置している医学部予備校はたくさんあり、受講システムやサポート体制も千差万別なので、まずは様々な予備校の単科講座を確認することから始めましょう。

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