受験する大学を決める

医学部受験をするなら、まず最初にすべきことは志望校を選ぶことだと、医学部受験の神様、和田秀樹先生は言います。それによって勉強方法も選択する医学部予備校も変わってきます。

第28章．まず志望校を選ぶ

ということで、和田式受験勉強法を成功させたいのなら、まず志望校を選ばないといけない。

通常の受験生（私はこんなのは受験生と言わないと考えている–―志望校が決まって、そこに向けての勉強をするのが受験生なのだ）は、予備校や学校に言われたとおりの勉強をして、偏差値が上がったら、その偏差値で合格しそうなところから志望校を決める。

これでは、志望校を最初から決めている受験生と比べて、試験に出ないことをやるはめになってしまう。

文系の受験生なら、私立専願というのが当たり前になっている。

まんべんなく勉強して、その偏差値に達したら早稲田や慶應を受けるというのと比べて、出る科目に特化して勉強したほうが、はるかに合格の可能性が高まる。

実際、東大受かって、早慶落ちるなどということは珍しくなくなっているが、東大受験を目指して、センター対策や論述対策をやっていると、早慶専願でそれに特化した勉強をしている受験生に勝てないということだろう。

とくに医学部受験の場合は、以前にも書いたように、大学によって、同じ偏差値でも違う対策が必要となる。

予備校の調査では同じ偏差値で、同じセンター試験の目標点の学校でも、たとえば岡山大学医学部と奈良県立医大では、岡山は英語に時間をかけ、奈良は生物に時間をかけたほうが有利ということになる。

医学部の場合は、学校によって出題傾向がかなり違うので、行きたい学校に特化した勉強をしているほうが有利になる。

逆にそれをしていないとひどい目にあう学校も多い。

生物などは医学部の教授が作ったとしか思えない、人体や遺伝などの問題が出る学校もあるし、東京医大のように一般の単語集に出ていない医学英語が注釈なしで出題される学校もある。

対策をしていった受験生はかなり点数が取れるが、そうでない受験生はそこで大幅減点になるだろう。

まず志望校を選ぶこと（高２くらいに決めておいたほうがさらに有利だ）が受験の成否を決めると言っても過言でない。

志望校に合わせた受験計画に自信がないというのなら、私が主宰し、東大生が受験計画作成を代行する緑鐡受験指導ゼミナールを使うのも賢いだろう。