休息をどのように取るべきか？

医学部受験は長丁場。この期間を乗り越え成功するためには、休息をどのように取るかがとても大切です。

第26回は休息について、医学部受験の神様、和田秀樹先生お話いただきました。

第26章．休息の意味

これまで生活術を語ってきたわけだが、私がもう一つ大事にしたいと思うものの中に休息がある。

直前の２カ月くらいならともかく、１年とか２年の長丁場で、休息なしに勉強を続けることはできないと考えたほうがいい。

かつての奴隷ですら週に一度の休みが与えられたそうだ。

そうでないと早く死んでしまったり、病気をしてしまって、せっかく高い金を出して買った奴隷が無駄になるからというような理由のようだが、どんな過酷な労働を課す際も、最低限の休みは必要なのだ。

全然休まずに勉強をしていると、途中で急にスランプがきたり、勉強のやる気がなくなってしまうことは珍しくない。

１日休むだけで回復することも少なくないが、そのまま回復しないようだと、なんのために休みを取らずに勉強したのかわからなくなる。

だから週に一度くらいは、休息日を設けたほうが、勉強は長続きする。

ここで二つ注意しておきたいことがある。

一つは、いくら休息の日でも、勉強はゼロにしないということだ。

一度ついた学習習慣のようなものが、ゼロの日があるだけで崩れてしまう。また、語学などは休む日があると、勘が落ちてしまう。

休息の日と決めた日でも、２時間くらいは勉強をするようにしたい。

もう一つは、受験生にとって休むというのは、ごろごろと寝ることではないということだ。

もちろん、一日、寝ていることでリフレッシュする人はいるだろう。

しかし、一般的には心の疲れを取るのは、自分からみて、楽しいと思えることをすることだ。

スポーツでも、音楽でも、自分から見てリフレッシュできるものを探しておくことが上手な休息術につながる。

とにかく１週間単位くらいで、疲れたを残さない形で受験勉強を続けていきたい。