英作文の対策

多くの大学の医学部受験で出題される英作文。英作文は多くの人が課題にしているかと思います。

今回、第40回は、医学部受験の神様、和田秀樹先生より、医学部受験のような難易度が高い英作文の対策のためにはどのように勉強をしたら良いのか。

その勉強法の肝をお話いただきました。

第40章．医学部受験と英作文

さて、医学部の受験英語対策には、速読力をつけることが大切だと論じてきたが、もう一つ意外に多くの大学で出題されているものに英作文がある。

おそらくは、大学の医学部は、医師になってから英文の論文の読める能力だけでなく、英文の論文を書ける能力を求めていると考えていいのだろう。

私は、英作文の対策と言えば、英語の短文をたくさん覚えることに勝るものはないと考えている。

英語というのは、単語や熟語をたくさん覚えていて、それを正確な文法でつなげれば書けるというものではない。

実際、コンピュータの翻訳ソフトでも、当初は膨大な量の単語と熟語をインプットし、それを文法的につなぐことで翻訳をさせていた。ところが、そのやり方だとどうしても、ネイティブの人からみて、「変な英語」「ごつごつした英語」になってしまうそうだ。

現在の英語の翻訳ソフトでは、膨大な量の英文を覚えさせ、日本語を入力すると、それに一番近い英文を選びだし、主語や名詞を変える程度にしているという。

これだと元の英文が、自然な英文なので、元の日本語とは若干ずれる可能性はあるが、英文としてはきれいなものになる。

日本語であれ、英語であれ、子供が言葉を覚えるとき、身に着けるときというのは、単語をたくさん覚えて、文法を勉強して、それをつなぐということはしない。やはり周りが話している言葉、耳で聞き取った言葉を文章単位で丸覚えしていく。

文章を丸ごと覚えるから、小さな子供でも、「てにをは」などのミスはしないのだ。

さすがに、子供のようにたくさんの文章を覚えるのは難しいだろうが、少しでも多くの文章を覚えておくと、英作文の問題が出た時に、自分の知っている文章に近いものを使おうという感じになり、逆にそれがナチュラルな感じの英文になるし、前置詞や冠詞のミスを減らす。

ある程度の英単語と文法を身に着けたら、どんどん英文を読むのが医学部英語の長文対策の必勝策と前に述べたが、どんどん英文を覚えておこうというのが、医学部受験の英作文対策の王道なのだ。