医学部合格への道
医学部受験終了後の勉強について(医学部合格への道/第73回)

勉強する習慣を継続する

医学部受験終了後の勉強について(医学部合格への道/第73回)

受験終了後に意識すべきこと

『医学部合格への道』第73章.受験本番が終わったら

いよいよ医学部受験が終わりそれぞれの結果も出る頃ですが、ここで勉強をやめてしまうと大学に入ってから痛い目を見る。

今回は自身も東京大学医学部を卒業されている和田秀樹先生に、受験終了後にも意識するべき習慣にについて具体的にお話し頂きました。

第73章.受験本番が終わったら

いよいよ国立大学などを除くと、本年度の医学部受験は終わったわけだが、今回はあえて、医学部受験を終えてから、私からアドバイスしたいことを書いてみたい。

合格した人についてだが、もちろん大学に入ってからの勉強は今とは違う。

ただ、医学部に入ってからの進級にしても、あるいは、国家試験にしても、意外に手ごわいことは知っておいていい。

とくに私立の大学は、国家試験の合格率をあげないと経営に響くので、相当進級については厳しい。

できの悪い人間を6年生にしない(昔は卒業してから国家試験だったが、今は卒業前に行うので、卒業を絞って合格率を上げるよりは、できの悪い人間を6年生にしないという形で合格率をあげるという考え方になっている)という方向性になっているので、大学に入ってからしっかり勉強しないと、6年で卒業するはずが10年などということになりかねない

これでは、運よく、現役で合格できても、なんのためかわからなくなってしまう。

今から医学部の勉強の予習という考え方もあるが、学校によって習うカリキュラムも違うし、一応、教養課程(大学によっては、いきなり医学を教えるところもあるようだが)ということになっているので、それが進級の大きな足しになるとも言えない。

私の基本的な考え方としては、せっかく身に着いた学習習慣を失わないということだ。

受験生として、ラストスパートの時期などは1日10時間くらい勉強していた人間が、試験が終わって、1か月半、勉強しない日々が続いていると、1日1時間の勉強でもつらく感じるものだ(私自身そうだった記憶がある)。

たとえば、現在は国家試験の合格率をあげるために、ろくに教養的なことをやらない学校があるが、哲学や心理学は医者になって役立つ話が多いから、それを読んでみるというのもいいだろうし、難しい本でなくてもわかりやすい解説書が、受験生時代、ろくに教養を身に着けなかった自分の補償になる。

あるいは、医者の世界でも、英語ができるほうが有利だが、医学部に入ると忙しくてブラッシュアップできないなどということもある。

今の時期に、英語がスムーズに読めるような(この能力は医者になってから論文を読むために必須だ)トレーニングをしたり、英会話の塾などに通うのも賢明だ。あるいは、TOEFLの点をあげておくのもいい。

合格しても、医学部でも医者になってからも生き残りの難しい時代だという自覚をして、せめて1日2時間でも学習習慣を維持しておきたいものだ。

プロフィール
和田秀樹

和田秀樹

1960年生まれ。東京大学医学部卒業後、現在国際医療福祉大学院教授を含め川崎幸病院精神科顧問や一橋大学経済学部非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック院長など幅広く活躍中。

書籍では「受験は要領」がベストセラーとなり、医学部合格セミナーを全国で展開し「和田メソッド」を提唱、医学部受験の神様と呼ばれている。また、自身では和田塾緑鐡舎塾長も務め毎年無名校から多くの合格者を輩出している。

目次(※随時更新中)
  1. 第1章.過去問を有効に活用する
  2. 第2章.過去問を使って、どの科目に重点をおくかを考える
  3. 第3章.過去問を使って、その学校に的を絞った対策を行う
  4. 第4章.過去問を使って、志望校を決める
  5. 第5章.医学部受験の共通学力とは
  6. 第6章.医学部受験のための絶対基礎学力とは
  7. 第7章.絶対基礎学力としての読解力
  8. 第8章.意外にわからない絶対基礎学力の不足
  9. 第9章.受験直前に伸びる受験学力
  10. 第10章.本番戦術が合否を決める
  11. 第11章.信じるものが救われる本番に向かう精神力
  12. 第12章.意外に難しいケアレスミス対策
  13. 第13章.ミスらん力で合格を勝ち取る
  14. 第14章.センター本番で最善の力を出すには
  15. 第15章.センター本番で最善の力を出すには(その2)
  16. 第16章.センター試験が終わった時点で、本格的な受験生になる
  17. 第17章.個別性に注目して、最後の逆転にかける
  18. 第18章.過去問の最終利用法(※編集中)
  19. 第19章.受験当日の生活術
  20. 第20章.受験のスタート術
  21. 第21章.受験生と高校生の違いとは?
  22. 第22章.記憶力をどう高めるか?(※編集中)
  23. 第23章.ベストの睡眠時間は?
  24. 第24章.食事の意味
  25. 第25章.時間の家計簿をつける
  26. 第26章.休息の意味
  27. 第27章.和田式受験勉強法とは
  28. 第28章.まず志望校を選ぶ
  29. 第29章.志望校の選び方
  30. 第30章.私立専願という選択肢
  31. 第31章.スタートレベルを知る
  32. 第32章.現実的な受験計画を立てる
  33. 第33章.受験計画が具体的なものにならない人のために
  34. 第34章.一日、一週間、一カ月の計画をどう立てるか?
  35. 第35章.受験勉強の暗記と思考のバランス
  36. 第36章.和田式暗記数学とは
  37. 第37章.和田式暗記数学とは(その2)
  38. 第38章.和田式医学部受験英語攻略法
  39. 第39章.医学部受験対策にこそ和田式受験英語勉強法
  40. 第40章.医学部受験と英作文
  41. 第41章.自由英作文という難敵
  42. 第42章.医学部国語対策の基本戦術
  43. 第43章.医学部理科対策の基本戦術
  44. 第44章.過去問から逆算する医学部理科対策
  45. 第45章.単科の医学部は、とくに過去問対策が重要
  46. 第46章.単科の医学部の生物対策
  47. 第47章.医学部入試面接は落とすためのもの
  48. 第48章.どんな受験生が面接で落とされるのか?
  49. 第49章.医学への興味や関心を示す
  50. 第50章.医学小論文対策の基本
  51. 第51章.小論文そのものの対策の基本
  52. 第52章.小論文の最大のトレーニングは添削
  53. 第53章.模試をどう利用するか
  54. 第54章.模試によって次回以降の戦術を立てる
  55. 第55章.模試の成績を気にしすぎない
  56. 第56章.最高の模試は、自分の志望校の入試問題だ
  57. 第57章.あと何点取れれば受かるという発想をもつ
  58. 第58章.改めて志望校を決める
  59. 第59章.主要科目の見切り時
  60. 第60章.浪人のための得点術
  61. 第61章.朝の5分の計算の意味
  62. 第62章.直前期に脳の働きを高める
  63. 第63章.直前期に思い切り勉強する
  64. 第64章.直前期の生活術
  65. 第65章.直前期の休み方
  66. 第66章.センター直前はシミュレーションが明暗をきめる
  67. 第67章.ミスの事前対策を行う
  68. 第68章.これからが本格的な受験生になる
  69. 第69章.高2生もこれからが本格的な受験生になる
  70. 第70章.受験直前でもまだ伸びる
  71. 第71章.受験本番に強くなる法(その1)
  72. 第72章.受験本番に強くなる法(その2)
  73. 第73章.受験本番が終わったら
  74. 第74章.受験がうまくいかなかったら
  75. 第75章.2020年入試改革の傾向と対策(その1)
  76. 第76章.2020年入試改革の傾向と対策(その2)
  77. 第77章.2020年入試改革の傾向と対策(その3)
  78. 第78章.2020年入試改革の傾向と対策(その4)