医学部入試問題を斬る

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エースメディカルみなとみらいの峰岸先生が様々なテーマを扱い医学部入試を徹底解説。

峰岸先生が徹底解説!『医学部入試問題を斬る』

「医学部入試の攻略」というテーマで医学部入試の対策講座を開設しています。

入試問題の解説の他、受験に関する様々なテーマで入試に切り込んでいきます。入試問題についても英語のみならず各科目はもとより、小論文、面接といったものも幅広く扱う予定です。

第298回.医学部入試問題-英語「長文読解-東京慈恵会医科大学(2012年)」9

今回は東京慈恵会医科大学の入試問題(2012年)を解いていきます。今日は第2パラグラフの第3文から読んでいきましょう。解説の都合上本文やパラグラフに番号を入れています。

☆次の文章を読んで設問に答えなさい。

(2)
①We don’t always perceive pain. ②Even when the nerve cells are sending us pain signals, there are times when it is more important for us simply to run away, rather than roll about on the ground in agony. ③So there are regions of the brain that actively [ X ] our perception of pain, sometimes for just a few minutes, sometimes for several days. ④But there are also areas of the brain that do the reverse, and make us hypersensitive to pain. ( C )

問3.次の文を本文中の( A ),( B ),( C ),( D )のいずれかに挿入する場合,どこが最も適切な箇所か。1つ選び,記号で答えなさい。

When we’re safe and recovering, such heightened sensations might, for example, encourage us to avoid using the painful part while it heals

問4.前後関係から考えて,[ X ]に入れるのに最も適切なものを1~4の中から1つ選び,番号で答えなさい。
1.induce
2.inform
3.inhibit
4.immerse

第2パラグラフ

第3文

So there are regions of the brain that actively [ X ] our perception of pain, sometimes for just a few minutes, sometimes for several days.

文頭のSo は「よって」です。次のthere are ~はThere is構文なので「~がある」と訳します。「何があるのか」は regions (領域)です・「何の領域か」はof the brain (脳の領域)です。ここにthat ~以下がかかります。activelyは「積極的に」です。 [ X ]の部分は、」設問にあるように動詞が入りますのでいったん飛ばします。our perception of painは「私たちの痛みの認識」です。
sometimes for just a few minutesは「数分間の時もあれば」です。次の sometimes for several daysは「数日のこともあります」です。

動詞を除いた訳は「よって、痛みの感覚を、積極的に~する脳の部位が存在します。時には数分間の時もあれば、数日のこともあります」となります。

第4文

But there are also areas of the brain that do the reverse, and make us hypersensitive to pain.

この文もThere is構文なので「~がある」と訳します。文頭にBut(しかし)があり、alsoという単語もあるので、先の第3文とセットであることが分かります。 「何があるのか」はareas(領域)です。「何の露行きか」は of the brain(脳の)です。ここにthat~がかかります。do the reverseは「反対のことをする」です。
次のmake us hypersensitiveは「私たちを過敏にする」です。「何に対して過敏にするのか」はto pain(痛み)に対してです。

訳:

しかし反対のことをして、我々を痛みに対して過敏にする脳の部位もまた存在しています。

ここで設問を解きましょう。

問4.前後関係から考えて,[ X ]に入れるのに最も適切なものを1~4の中から1つ選び,番号で答えなさい。
1.induce 2.inform 3.inhibit 4.immerse
 
選択肢は1.induceは「誘発する」2.informは「知らせる」3.inhibitは「抑制する」4.immerseは「浸す」です。

ここで第3文と第4文の関係がセットであり反対のことを述べていることが分かっているので、第4文の痛みに対してhypersensitive(過敏)のすることの反対を考えるとinhibit(抑制する)が選べます

正解:

第3文の訳は「よって、痛みの感覚を、時には数分間の時もあれば、数日にわたって積極的に抑制する脳の部位が存在します」となります。

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いかがでしょう?hyper~は「超」・「高」・「過多」という訳で処理しましょう。
本文で出てきたhyperactivity(過敏症)のほかにhyperactiveは「活発すぎる」ですから「多動症の」。hypertensionは「高血圧」なども覚えておきましょう。次回もこの続きを読んでいきましょう。お楽しみに。
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エースメディカルみなとみらいでは、生徒各個人に合わせて英文のレベルを分け、中学生レベルの英文から科学雑誌の英文までを準備しています。医学部に受かる力の養成に直結した授業を展開しています。無料レッスン随時受け付け中です。お問い合わせください。

2023年03月03日
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プロフィール
峰岸敏之

峰岸 敏之

1964年生まれ。早稲田大学大学院・法学研究科前期課程修了、法学修士。大手新聞社で新聞記者を経験後、講師業に転向。

河合塾や城南予備校、栄光ゼミナールなどの大手予備校や医学部予備校などで、大学受験ブロック長や英語科責任者などを務める。指導教科は英語と小論文。

2013年春に横浜に医学部予備校を開校し、「30年以上続く予備校を作り、医学部への合格者を1000人を出す」が目標。