医学部新設が着々と進んでいるため、医学部予備校から常に最新の情報を入手しましょう。
医師不足解消を目的として約30年ぶりに医学部新設が決定されました。受験生にとっては選択肢が広がるため魅力ではないのでしょうか。
ここでは医学部新設について経緯から設立後の状況について詳しく解説していきます。
30年ぶりの新設!医学科設置までの道のり
慢性的な医師不足に追い打ちをかけるように、東日本大震災により壊滅的な被害を受けて立ち直れないまま、東北地方の多くの病院や診療所が廃止や休止に追い込まれ、医師の流出が深刻な問題となっています。
そして、東日本大震災によって疲弊した東北地方の医療再生に貢献するためにも、また、医師不足解消のためにも医学部新設というニーズが高まっています。
それまでは、医療業界では医学部新設はタブーとされており、琉球大学を最後に30年以上医学部が新設されてきませんでした。
しかし、今回政府が特例的に医学部を2校新設することを表明し、東北地方に1校、他の関東近辺に1校新設することが有力視されていました。
そこで東北医科薬科大学が決まり、残りの1校は複数大学の候補から選ばれることになりました。
東北医科薬科と国際医療福祉大学に新設された経緯
現在、東北薬科大学が医学部の新設が決まっており、平成27年度からの予定でしたが、準備に時間がかかり、平成28年度からスタートになりました。
当時はもう1校は決まっておらず、早稲田大学、同志社大学、国際医療福祉大学などが医学部新設に興味を持っていると言われています。
早稲田大学は、健康や生命といった医学部関連の科目を擁する人間科学部があり、医学部新設は悲願だという見方がもっぱらです。
同志社大学は、具体的に医科大学を設置する方針を発表しており、函館市を含む10程度の自治体から誘致要望を受け、連携自治体の特定といった検討している模様です。
しかし、最終的に決定したのは千葉県成田市にキャンバスを設置する国際医療福祉大学でした。
決定には色々の憶測が疑われましたが、成田市は新東京国際空港(通称成田空港)と医科大学をコアとした「医療産業集積構想」を策定し、この一環として国際医療福祉大学が当地に医学部設置を検討・実現へと進みました。
2017年度に開学しており、国際色豊かなカリキュラムで医療学園都市構想に見合った医学教育を提供しています。
両者は新設医学部にもかかわらず、学費の安さと特色ある医学教育を行っていることから、偏差値ランキングでは中堅レベルの難易度を誇っています。
新設医大の場合、旧帝大や旧制医科大に比べて歴史や実績で劣りがちですが、近年は筑波大学や順天堂大学をはじめ高い難易度と実績を誇る大学が出てきているので、新設医学部の東北医科薬科大学と国際医療福祉大学を目指すことは間違っていません。
また、私立の場合は、系譜やヒエラルキーに関係なく学費が安く費用負担の少ない医学部ほど人気が高いのが特徴です。
東北医科薬科大学医学部の概要
キャンパス | 〒981-8558 宮城県仙台市青葉区小松島4-4-1 |
---|---|
学生数 (医学科) |
398名 |
教員数 (医学部) |
227名 |
学費 (2019 年度) |
3,400万円 |
偏差値 (2019 年度) |
61.75(※河合塾と駿台の 平均値) |
特色 | 地域枠制度が充実 |
東北医科薬科大学は、東北では岩手医科大学に次ぐ2校目の私立大学医学部なので、地元の受験生にとっては非常に魅力的です。
特に地域枠が充実していると評判で、A方式とB方式の2種類の奨学金制度が用意されています。
A方式は3000万円、B方式は約2600万円の奨学金が貸与され、卒業後に指定された医療機関で一定期間医師として勤務した場合は返済が免除。
A方式の奨学金が適用されると6年間総額400万円と国立大学並みの学費水準まで経済負担が下がります。
災害医療や地域医療に力をいれた医学教育を行っていることでも有名です。
国際医療福祉大学医学部の概要
キャンパス | 〒981-8558 宮城県仙台市青葉区小松島4-4-1 |
---|---|
学生数 (医学科) |
280名 |
教員数 (医学部) |
289名 |
学費 (2019 年度) |
1,850万円 |
偏差値 (2019 年度) |
62.5(※河合塾と駿台の 平均値) |
特色 | 海外での臨床実習義務化 |
国際医療福祉大学は、国際色豊かな学習環境を採用し、学生7名に対し1名は留学生というなか、外国人教員も豊富で医学と語学の両方を習得できます。
入試では希望すれば英語面接も可能で、語学力に自信がある人におすすめです。
6年次には全員が4週間以上の海外臨床実習に参加するのが他の医学部にはない魅力。
6年間の学費総額は1850万円と順天堂を抜いて最安値を誇っています。
再受験生や浪人生におすすめ?
医師国家試験の合格率は大学別に公表されるため、年齢ではなく学力を優先させることで高い合格率を実現して実績をアピールすることができます。
したがって、年齢が少々高くても学力があれば合格できる可能性は高いと言われていました。
社会人なら学士編入という方法もありますが、定員数も少なく競争倍率が非常に高いため、受験勉強を行い一般入試で入るほうが容易だったりします。
近年は、現役生や1浪生を好む大学は増えていますが、今のうちなら東北医科薬科大学と国際医療福祉大学は年齢が少々上の受験生でも学力勝負で臨むことができると言えるでしょう。
ただし、東北医科薬科大学では履歴書提出が義務付けられたので年齢のことはしっかりと伝えられるように準備しおきたいところです。
新設2医大に強い医学部予備校
新設医学部は歴史が浅いため受験情報も限定的。
信頼できる情報を基に効率よく対策できるよう、合格実績が豊富な医学部予備校で学ぶのが一番です。
毎年2桁合格者数を出す【野田クルゼ】
野田クルゼは、直近2年の医学部入試において両大学で各10名以上ずつの合格者を輩出。
もともと医学部受験指導40年以上の豊富な実績があるため、新設医学部でも強さを誇っています。
面接や小論文対策も徹底しているので、2019年度は過去最高の合格者数を出しました。
偏差値40からの医学部逆転合格を実現している生徒もいるので、学力伸び悩んでいる受験生にもおすすめです。
直近2年の最終合格者数 | ||
---|---|---|
大学名 | 2019年 | 2018年 |
国際医療 福祉大学 |
18名 | 17名 |
東北医科 薬科大学 |
12名 | 12名 |
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