どの受験生も知らない本当に正しい赤本の効率の良い使い方を徹底解説。
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画像は、和田秀樹さんの『赤本の使い方』を用いていますが、これから紹介することは、この本とは一切関係ございません笑
ただ、和田秀樹さんの本は結構読んできたので、もしかしたら言っていることは同じかもしれません。
今回は、赤本の使い方について書いていきたいと思います。
実は、いたるところで、『○○(参考書)まで極めたら後は、赤本など過去問をやれば十分でしょう。』と書いている無責任な人がいます。私です。
実は、二件ほど赤本の使い方と使うタイミングが分からないという相談のメールを頂いています。私は、赤本は恐れずに研究して、傾向と対策を練って準備すべきという意見です。
これは意外なようで、多くの人は赤本を最後の総仕上げ、最終チェックのために用いようと考えている人が多いみたいですね。
なので、この記事では
- 赤本を使うタイミング
- 赤本の本当に正しい使い方
- 赤本の持つ意味
- 赤本豆知識
など、赤本の全てをこの記事に凝縮して書きたいと思います!!!
過去問題集「赤本」、「青本」、「黒本」etcについて
赤本とは、教学社から出版されている過去に出題された大学の入試問題を数年分まとめて、その解答例も載せた、過去問題集のことです。
赤本という名前は、その名の通り、表紙が赤なので赤本といわれています。
実は、駿台から「青本」という過去問題集も出版されているのはあまり有名じゃないことですね。
それぞれ、教学社も駿台も予備校教師や、元高校教師など、その科目の入試の専門家に依頼して解答を作成している解答例にしか過ぎないので、赤本と青本では解答が違うこともあります。別解みたいな話です。
赤本も青本もセンター試験の過去問を何十年分と扱っていますが、実は、センター試験の過去問の解答集には『黒本』という河合塾が出している参考書もあります。
これらの比較も含めて紹介していきます。
赤本の長所と短所
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赤本は、センター試験と各大学の過去問の両方を取り扱っている一番有名な過去問集です。
ただ、ややこしいのが、収録されている過去問が過去何年分かは、大学によって異なるという点です。何を指標にそうしているか分からないんですけど、そうなっています。
例えば
- 東大の理系数学25カ年
- センター試験英語過去25年分
- 東京大学7年分
- 帝京大学2年分
などなど、本当に色々あります。
ほぼ全ての大学の過去問に対応
赤本が人気で、大学の過去問の代名詞となっている最も大きな理由はその大学の網羅性にあります。
難関大学、地方国公立は当然として、あまり知名度の無い私立でさえ網羅してたりします。
自分の志望校があるかどうか確かめたい人は公式HPにどうぞ
トップページの真ん中らへんにPDF形式でダウンロードできるようになっています。
収録年数が青本より多い
赤本は、旧帝国大学は7年分だったり地方国公立は5年分だったりと、青本よりも過去問の収録年数が多いのが特徴です。
やっぱり多くの過去問に触れるほど、その大学の傾向や問題の雰囲気などが分かり、より対策が練れますよね。
また、大学側も、去年と同じような問題はさすがに出さないとしても、4,5年前なら似たような問題を出すかもしれません。
このような点でも赤本はオススメですね。
使用者が多く昔の赤本が良く出回る
赤本の大きな特徴は、毎年必ず改訂する、というよりせざるを得ないですよね。問題集の性質的に。
なので、赤本のバックナンバーはブックオフであったり、ヤフーオークションだったり古本屋にかなり出回ります。
これによって、さらに昔の過去問に触れることが出来ます。
また、先輩から古いのをもらったり先輩が寄贈した赤本を学校が配ったりして、受け継がれているのも特徴ですね。
私の高校でも、赤本を学校が一斉に廊下に置き、生徒が争奪戦を繰り広げるという進学校ならではのイベントがありました。
ただ古いのは逆に最新の過去問が含まれていないので、自分の志望校くらいはちゃんと新品を買いましょう。
解説があっさりとして不丁寧
赤本の唯一の、最大の弱点は解答があまりよくないことです。
実際に使ってみれば分かると思いますが、今まで使ったどの参考書よりも解答がしっくり来ないはずです。
例えば、青本だったら駿台の講師陣が執筆しているので丁寧な解答が期待できますが、赤本は誰が執筆しているのかも分かりません。
また、あくまで解答例だということもありしっくりこないし、問題の講評で『この問題はみんなできたはず』『この問題が合否をわけたであろう』というのもあまり納得できませんでした。
青本の長所と短所
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青本は、駿台が出版している過去問題集とその解答です。
過去問の解説がとても分かりやすい
赤本の解説は模範解答って感じで、確認の意味合いが強いと思います。
それに対して、青本では、解説が丁寧でしっかりしているため、青本を使って勉強をすることが出来ます。
過去問は、実力を試すのではなく、しっかりと傾向と対策を分析し、そこから何かを学ぶものです。解答だけを見るのはもったいないです。
青本は駿台の講師陣が分かりやすく解説してくれているため、得るものが大きいと思います。
網羅している大学が少ない
赤本が国公立、私立のかなり多くの大学を網羅しているのに対して青本では難関大学など、過去問が網羅している範囲はとても少ないです。
収録年数が少ない
青本のがっかりなのは、解説が丁寧なのに収録年数が少ない点にあります。
国立大学でも5年分、少ないところは2,3年分のみの収録になります。
私の持論だと、少なくとも5年分はやるべきです。
なので、その考えからいくと、青本だけでは足りず、結局赤本に頼ってしまうことになります。
解説が丁寧な分、おしいなーって受験生のときから思ってました。
センター試験のみの問題集
赤本も青本もセンター試験の過去問を何十年分と扱っているのですが、他の予備校などもセンター試験のみ過去問を扱っていて、その解説や予想問題集にそれぞれ色があるので、ここで少し触れたいと思います。
河合塾から出ている黒本
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数ある、センター試験の過去問集の中でも収録年数がかなり多いほうです。20年分を収録しています。
また解答が分かりやすく、選ぶべきポイントなど詳しく解説しています。
また、黒本と指すと、河合塾によるセンター試験の予想問題集のことを指すことが多いです。過去問+予想問題集のセンターの問題集を黒本といいます。
予想問題集は、河合塾の行っている前年の全統マーク模試が使われています。つまり、自分たちが受けた年のマーク模試は、次の年の予想問題集となります。
ちなみに、センター予想問題集の中で黒本が最も人気あります。
難易度の調整がかなり上手だからでしょうね。
Z会出版が出している緑本
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Z会が出版している、センター試験の過去問題集はその色から緑本、グリーン本といわれています。
緑本の特徴として、オール科目を三年分掲載しているものと、英数国10年分ずつ掲載しているものがあります。
ただ、英数国のみ10年分あっても理科、社会が無いならちょっと選びづらいですよね。
代ゼミが出している白本
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代々木ゼミナールが出版しているのが、白本です。
あんまり使っている人を見ないので、そういうことなのかなーって思います。笑
過去問の正しい使い方、タイミング
さて、過去問にはどのような種類があるのか、どの入試過去問題集をやればいいのかについて少し解説しました。
以下、最も使われている赤本を元に解説していきます!
赤本を始めることが受験勉強のスタート
良く赤本を受験勉強の総まとめとして使用している人がいます。
これは凄くもったいないことです。
赤本には、あなたが受験勉強をする上で必要な、効率を上げてくれるような大切な情報がたくさん詰まっています。
志望校の問題の傾向を知る
あなたの志望大学が出している直近5年分くらいの問題をまず洗いざらい確認してみましょう。
恐らく解けないと思いますので、内容の確認とどのような雰囲気なのかをさらっていくだけで大丈夫です。
例えば
数学でしたら
- 毎年必ず積分が出る
- 赤本を見ると、6問中2問くらいは難問のようだ
- 整数問題や複素数の応用も出てた年がある
英語でしたら
- 英語の長文の文章が例年文字数が多めだが、内容は普通
- 英作文がかなり凝っている
- 必ず長文問題が2つでている
これくらいの理解で構いません。
しかし、これを知っているか知らないかでは、大きな差が生まれます。
数学でも、英語でも、理科でも必ず大学の色が存在します。
それをあらかじめ知り、それに応じてある程度勉強量を出やすいほうを優先に増やしていくことはとても効率的です。
もちろんヤマをはれと言っているのではありません。
どこを聞かれても文句は言えませんから、しっかりやらなければいけません。ただ、集中してやるべきとこ、時間をかけてやるべきところを見極める必要はあります。
志望校の受験情報をキャッチ
皆さんは、自分が一番志望校の受験事情について詳しいという自信はありますか。
無い人は是非、赤本に書いてある志望校の受験のページをよく読みましょう。
知らない気といけないのは以下の通りです。
- 例年の倍率
- センターと二次試験の合格ボーダー
- 入試に必要な科目、範囲
- アドミッションポリシー
センター試験と二次試験の合格ボーダーを知ることで、そこから逆算して計画を立てられます。
例えば、その大学に入るために必要な合格点を100点だとしましょう。そして、センター試験と二次試験の配点と圧縮率を考えていきます。
直近のセンター模試や、記述模試を通して自分がどれくらい取れそうで、センターか二次試験のどっちに力を入れていけば良いのか、センター試験の勉強をいつから始めていけば良いのか分かっていきます。
センター60で二次40で合格するのか、センター30の二次70で合格するのか、もっと細かく言えば、二次試験で数学を何割とり、英語を何割とって行けばいいのかも予測していかなければなりません。
それをすることで、普段の勉強でどの科目に力を入れていけばいいのかも見えてくるでしょう。
また、意外と知られていないアドミッションポリシーについて解説します。
各大学の受験要項に、大学がどのような人材を欲しがっているのかのアドミッションポリシーが書いてあります。
大学が欲しい人材とはどういう人なのか、どういう人に入って欲しいのかを見れば、その問題を通してどういうところまで見ているのかが分かってきます。
創造性あふれる人間なのか、それとも判断や理解力に優れている人なのか。
これは、面接がある大学、特に医学部なんかは重要になってきます。
しっかりと読み込んで対策を練っていきましょう。
実際に過去問に取り組むタイミング
受験勉強において、どれだけ過去問が大切なのか理解していただいたと思います。
では、次にどのタイミングで過去問を実際に解いていけば良いのかについていくつかのパターンに分けて解説していきます。
ある程度テスト形式でやりたい人
いくら赤本は、分析し対策を練るものだといっても実力試しをしたい気持ちは確かに分かります。
そんな人はこちらの方法で勉強してください。
- まずは網羅系参考書を何周もししっかりと解法パターンを身に付けます。
- 次に実戦形式の参考書に移ります。
- 実戦形式の参考書を1周ほどしたら赤本を挑戦してみます。
- 解けても解けなくてもしっかり採点し点数をつけます。
- 解説を読んで理解し、解答を再現できるようにします。
恐らく解けないと思います。
ですが、今の自分の限界と、完璧に仕上げる前にどこに力を入れて勉強すれば良いのかを知れる機会となります。
なぜ、実戦形式の参考書を1周してからの挑戦なのかというと、
最低限の力が無いと問題がどのくらいの難易度なのかも測れないからです。
しかし、がっつり鍛えてからでは結局時間もなくなってしまいます。
なので、実戦形式の参考書を1周くらいやってから過去問をやることで、2周目、3周目または2冊目の実戦形式の参考書にモチベーションを持って、また目的を持って臨むことできるでしょう。
分野ごとにやっていく方法
この方法は実力試しとか、挑戦してみたい!とは別に思ってない人たちが効率よく過去問を利用する方法です。
例えば数学でしたら
- 網羅系参考書を何周もし解法パターンを覚える。
- 実戦形式の参考書で、ある分野を終えたらその分野に該当する問題に挑戦する。例えば、ベクトルの勉強が終わったら、ベクトルの問題をやるという風に。
- 実戦形式の参考書が終わるころには過去問もやり終えます。
数学、物理、化学は同じやり方です。
ややこしいのは英語なんですけど、英語は単語帳、文法書の問題集を1冊終わらせたらもう過去問に挑んでいいと思います。
分野ごとに過去問をやることで、その分野の理解がより深まり、実際に問題がどのように出ているかを知ることでどのように対策していけば良いのかより分かりやすくなります。
赤本は何回もやり込もう
この世であなたの志望校に入るために最も必要な参考書を1冊選べといわれたら間違いなく答えは『赤本』です。
実際に受ける入試問題として、一度出題されているので難易度・問題質・雰囲気・範囲全てが完璧な問題といえます。
なので、あらかじめ途中でやったとしても、時も見て、何度もやりましょう。
まとめますと
- 受験勉強を始めたらまず分析のために問題を解かなくてもいいので見てまとめる
- 網羅系が終わり実戦形式の参考書のときに問題を解いてみる
- 実戦形式の参考書を2,3冊終えたらもう一度挑戦してみる。
- 英語ならその文章を読み込み、音読してものにしよう
過去問、赤本の使い方・タイミングまとめ
- 受験勉強を開始したら、志望校を決めたらすぐ赤本を購入しよう
- 志望校の受験事情を誰よりも詳しくなろう
- 実際に問題を解くのは網羅系が終わってから
- 赤本は最高の参考書なので、何度もやり込んで完璧に仕上げよう
大学別模試で実践感覚を掴もう
赤本などを使って過去問対策を行うのは効果的ですが、本試験は普段と違った環境下で限られた時間の中いかに点数を稼ぐかが重要となります。
そこで、緊張感をもって本試験と同じような雰囲気で自分の力を発揮できるよう訓練することも重要です。
他人が鉛筆で書くカリカリ音が気になったり、試験官が巡回して気が散ったりと自宅では味わえない体験を事前にしておくことで、本番で落ち着いて問題に向き合えるようになります。
では、何を通じて経験を積むか。
それは、医学部予備校などが実施している大学別の直前模試です。
医学部予備校は細かく大学別の直前講座が開講されており、志望校の模試が受けられる環境が用意されています。
医学部予備校は、医学部に特化していることもあり、入試傾向の分析には長けているので的中問題を出すことも。
医学部予備校の大学別講座は外部生でも申し込み可能なので、ぜひ活用してみると良いでしょう。
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