広島大学医学部医学科で起きた、神経解剖学の追試で121人が落とし留年しそうというニュースを同じ医学部生として考えています。
追記
当サイトの内容で、神経解剖学の教授が新任とお伝えしましたが、誤報という情報がありました。
情報発信するものとして、嘘の情報を事実のようにお伝えしたことを申し訳なく思い、謝罪させていただきます。
まことに申し訳ありませんでした。ちなみにこの情報もインターネットで調べたもので、私自身ネットリテラシーを見直すと共に、改善に努めます。
情報を提供してくださった広島大学の在学生の方どうもありがとうございました。
ただ、教授が新任でないならばなおさら、テストの内容を変更すると生徒達に伝えるべきであると私は考えます。
さらに、普段からそのような対話を重視している先生であるならばこのようなことは起こらなかったと今一度考えさせられます。外野の意見ですので、あれですが、同じ医学部生として考えさせられる問題でした。
以前、当サイトで私が医学部生としてこの事件についての概要と、医学部の実態を交えて紹介させていただきました。
まだ見てない人はこちらをどうぞ。
ネット上でもこの事件は皆さんの注目を集めていて、医学部っていう格式ばったエリートがまさかのスキャンダルですからね、興味を引きますよね。
いろんなサイトでそのニュースが取り上げられていますが、多くのものが、「ざまあみろ。」という論調で同じ医学生として、とても心が苦しかったです。
そういうわけで、この記事を書き終わった後に、新しい事実が分かってきたり、私自身言葉足らずなところがありましたので、追記という形でまた書こうとおもいます。
広島大学医学部121人留年の新事実
同じ医学部生として、この事件についてちょくちょく、調べていたのですが、そこで新しい事実を目にしました。
神経解剖学の教授は新任の先生だった
全ての医学部でもそうだと思いますが、広島大学医学部にもミクロとマクロの解剖学が存在します。
マクロとは広い視野という意味があり、簡単に言えば、人体解剖とかを行って、目に見える筋肉の名前や神経の名前を覚えていくのがこっちです。
ミクロとは小さい視野で物を細かくみることです。簡単に言えば、光学顕微鏡を用いて、プレパラートに献体された遺体から取り出した臓器を薄く切って、HE染色したりして、その切片を観察します。
そして、神経解剖学はこのミクロに属していたようです。
※私の大学では、そのような分類の仕方ではなく、解剖学、神経解剖学、組織学と独立して存在しており、それぞれ別々の教授が単位認定を行っています。
国立大学の教授クラスになると、一度就任したら、恐らく退官するまではそのまま教授のポストにいるはずです。
また50歳くらいで就任したら長ければ65歳までの15年間、教授職につくことになります。
ですので、教授が変わるのはわりと珍しいイベントだったりするのですが、丁度変わる時期だったようですね。
新任の教授は改革好き
新しく就任された教授は、従来の伝統などを尊重しながらも新しい自分色に染めたがる傾向があります。
私もその経験がありました。
実習で講義とかがない研究室に行き、そこで実験を行っていました。
先輩達の話ですと、その実験は例年とても早くおわるという話で、昼食を何にしようかと考えながら実験を始めたのです。
そしたら、午前の実験が終わったのは15時!!
もうそれは、午後です。
原因は、新しく就任した教授がすべて新しいスライドを作り直して、実験の手技から考察まで事細かに説明してくださったため、遅れに遅れたのでした。
私達の班が実験第一号だったということもあるのですが、本当にお腹がすいた記憶がばっちり残ってます笑
広島大学の教授も、正に医学部を自分色に染めようと考え、従来の過去問一辺倒であったり、本試と追試の内容が一致したりするような、医学部の悪い伝統を変えようと大鉈を振るったのでしょう。
しかし、その結果、いいのか悪いのかこれほどまでに大騒ぎすることになってしまったのです。もちろん、予想の範囲外でしょう。
これも、ネット時代だから起きた事件ですよね。
他大医学部生の考え
実はこの事件、私達の大学でもかなり話題になっていまして、私だけでなく、他の人たちの意見も聞いてきましたので、まとめました。
本試で6人しか受からないのはおかしい
一番多い意見はこれでした。
確かに前回の記事でも書いたとおり、医学部の試験は覚えることが多すぎて、どうしても難しくなってしまうと書きました。
しかし、改めて同級生と話して考えてみても、6人しか受からないテストはおかしいですよね。
例え追試が本試と同じ内容だとしても、ちょっと考えづらいなと思いました。
医学部には必ず真面目なタイプが多く存在していて、彼らは単位を取得するだけでなく、将来研究者としての基礎知識や、医療従事者として、また好奇心から学ぶ人達です。
このようなタイプは少なくとも医学部でしたら3割はいるはずです。
そもそも、授業に出席してない人が多い医学部にあって、全ての授業に出て、しっかり試験対策して落ちるほうが珍しいです。
私達の大学で、一番難しい試験でかつ、ここ数年で一番難しいと教授が言ったテストでさえ、半分は本試で合格していました。
また、私達の大学でも広島大学と同じように、例年の流れと違い過去問とは全く異なった問題が出されたことがありました。
忘れもしません。放射線です。
教授が変わったわけでもないのに、突然傾向が変わりました。
しかしこの時でさえ、半分以上は合格してます。
そもそも教授が変わっているのに、傾向が変わらないと考えるほうが変ですよね。
このことから2つの結論が考えられます。
- 本試の内容が学生レベルの範疇を超えていた
- もしかして広島大学医学部生は本当に怠惰な人が多い
普通に6人しか受からないテストを作っていたのなら、教授として学生の力量を見誤りすぎたかもしれませんね。高望みをしたのでしょうか。
そもそも、教授は教務課から半分以上を落とすような試験を作らない様に言われているはずです。
どんな問題が気になる。
どんなに探しても、その問題が無かったので、せっかく教科書を用意して臨もうとしたのに残念です。
しかし調べていたら従来の広島大学の問題がざっくり載っていました。
問. 以下の器官について組織学的な形態を記せ。
(1) 胃 (2) 肺 (90分)
(引用元:YAHOO知恵袋)
凄いざっくりですね。笑
私の覚えている断片的記憶から解答すると
「胃、噴門、幽門、幽門括約筋、胃底部、胃体部、前底部、ヒス角」のキーワードがギリ書けたんですけど、足りないかもしれません汗
もしこのレベルの問題が毎年出るなら勉強時間は2時間もあれば終わりそうですね!!
神経解剖学の教科書
これが私が大学の講義で使っていた教科書です。
最近になって使われだした、医学の教科書にしては綺麗めですよね。
イラストも豊富で凄くいいのですが、誤字脱字、間違いがあまりにも多くうーん。って感じです。受験の参考書なら絶対に使っちゃいけないレベルです。
参考書の間違いに気づかずに使い続けてしまったら・・・考えるのも恐ろしいですね。
あなたも参考書選びにはじゅうぶん気をつけましょう。
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【要点まとめ】
- 6人しか本試が受かっていないのは恐らく教授が張り切りすぎた可能性大
- 教授が変更になって傾向が変わると予測できないのもおかしい
- 過去問は本当にたいしたことはない
進級率の高い医学部に行きたいなら…
医学部によっては6年ストレート卒業が難しい大学は意外と多いです。
せっかく合格したのに留年で退学や除籍になってしまっては意味がないですよね。
したがって、進級率の高い医学部に行きたい人が多いのはでないのでしょうか。
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