医学部入試問題
医学部入試問題-英語編

医学部入試問題-英語編

峰岸先生が徹底解説!『医学部入試問題を斬る』

エースメディカルみなとみらいの峰岸先生が英語の医学部入試を徹底解説。

今回から「医学部入試の攻略」というテーマで医学部入試の対策講座を開設します。

入試問題の解説の他、受験に関する様々なテーマで入試に切り込んでいきます。

入試問題についても英語のみならず各科目はもとより、小論文、面接といったものも幅広く扱う予定です。

第1回.医学部入試問題・英語

医学部入試問題・英語

第1回目は医学部入試問題・英語です。

これから数回に渡り英語問題の解説と攻略をしていきます。まずは、英文でよく出くわす「理論」を説明していきます。

勘違いしないでほしいのは、パラグラフリーディングやスラッシュリーディングといった読解のメソッド・理論ではなく、社会で起きていることを学者が分析して理論を構築した「理論」です。

有名なものには最近も横浜市立大で出題されたQ値理論や東京医科歯科大で出題された「割れ窓理論」その他、様々に出される「マシュマロキッズ」に関する理論などです。

こうした理論や分析はいきなり入試会場で読んで知ることは十分可能かもしれませんが、準備段階で知っていることにこしたことはありません。

準備段階で知ることができればさらに自分でその先を知ることや自分なりの感想をまとめておくことができます。さらに、そのテーマが入試で扱われたら他の受験生より何倍も効果がありますよね。

では英文を読んでいきましょう。

今回は全8パラグラフのうち第1パラグラフまでです。まず読んでみてください

*解説の都合上パラグラフ記号(¶)や行番号を入れています

¶1 ①Six friends, all in college, were drinking and playing cards late into the night when an argument broke out.

②Mack and Ted’s disagreement got louder and angrier until Mack flew into a rage, yelling and screaming ― at which point Ted became noticeably cool and reserved.

③But Mack’s temper was now out of control; he stood up and challenged Ted to a fight.

④Ted responded to Mack’s challenge very calmly, saying he’d consider fighting Mack, but only if they finished playing the card game.

第1パラグラフ

①ここではwhenの訳しかたに注意してください。

接続詞when SVは「SがVしたとき」ですが、今回のように「議論が起きたとき、トランプをしていた」は不自然な日本語になるのでその場合は前から訳して、「そしてその時...」のように関係詞の非連続用法のように訳すとうまくいきます。

訳は「大学生6人が夜遅くまで飲んでトランプをしていた。そしてその時言い争いがおきた」です。

②ここでは接続詞untilの使い方を覚えてください。

untilSVは「SVするまでずっと...」と訳しますが、ここで「マックが激怒するまでずっと言い争いの声がと怒りが高まった」は少し不自然ですね。until SVを先ほどの様に「…したそしてその結果~になった」と訳すとうまくいくことが多いです。

訳すとマックとテッドの言い争いの声は大きくなり怒りも高まったそしてマックは激怒し叫んでわめき散らした」ですね。―(ダッシュ)部分以下はat which pointで「その時点においては」と訳しますから、訳は「その時にはテッドは目に見えて落ち着きて自分を抑えることができていた」ですね。

③temperは「感情」ですがここではもちろん怒りの感情ですね。 out of controlは「コントロールができない・抑えられない」です。

;(セミコロン)はこの部分を境に左が抽象的な記述、右は具体的な記述になります。challenged Ted to a fightの部分ですがchallenge人to不定詞で「人に~することを挑む」ですね。

通した訳は「しかし一方でマックの感情は抑えがきかなくなっていてた。そして、立ち上がってテッドに喧嘩を仕掛けた」ですね。

④ここでは分詞構文に気をつけてください。~ingをみたらすぐに「~しながら」と訳さないこと。

ここでも,sayingとなっているので「マックとの喧嘩を考えながえら、マックの挑戦に答えた」ではないですね。ここでの, sayingは元の文がTed responded~and saidだったはずですから「テッドは~と答え、~と言った」という訳になります。

接続詞andが順接の役割をして時間の経過を表していますね。通した訳は「テッドはマックの挑発に非常に冷静に対処し、マックと喧嘩してもいいがトランプが終わった後だと言った」ですね。

only if~の部分は「~のときだけ」の意味です。

*****************************************

さあ、状況がつかめましたか?二人の登場人物が言い争いになりました、一人は激怒し相手に掴み掛らんばかりです。

しかしもう一人は冷静に対応していますね。両者の違いはなぜ生じるのでしょうか?そこに分析のメスが入っていきます。

次回もお楽しみに。

*****************************************

エースメディカルみなとみらいでは、生徒各個人に合わせて英文のレベルを分け、中学生レベルの英文から科学雑誌の英文までを準備しています。

医学部に受かる力の養成に直結した授業を展開しています。無料レッスン随時受付中です。お問い合わせください。

2015年5月22日

第2回.医学部入試問題・英語②

医学部入試問題・英語②

前回から英語問題の解説と攻略をしていきます。

全8パラグラフのうち第2パラグラフまでを今回は扱います。

*解説の都合上パラグラフ記号(¶)や行番号を入れています

¶2 ①Mack, though boiling with rage, agreed.

②During the several minutes it took to play out the game, everyone else took Ted’s lead and finished the game as though nothing much had happened.

③This gave Mack time to settle down and collect his thoughts.

④At the end of the game Ted calmly told Mack, “Now if you would like to discuss this further, I’ll step outside.”

⑤But Mack, who by now had had time to quiet down and think things over, apologized for his temper, and there was no fight.

①ここでthoughという接続詞と後ろのboilingの関係がわかりますか?thoughという従属接続詞は後ろにSVを取りますが、この文のthoughの後ろにはSVが見当たりません。ここで「副詞節のなかでのSV省略」を確認しましょう。従属節の主語が主節の主語と同じで。従属節の動詞がbe動詞のときは従属節のSVは省略できるのです。例えばセンターの問題で確認しましょう。

Q 4択です。正しいものを選んでください

Cold chicken is delicious (  ) salad.

① when eaten with ② when eating with
③ with when eaten ④ with when eating

正解はもちろん①ですね。主節のSであるCold chickenとbe動詞isをwhenの後ろに補うと、「コールドチキンはサラダと一緒に食べられると」という意味になりますね。受け身の関係になっているのに注意してください。

さて本文に戻ります。ここでは主節のSはMackでVはagreedですね。ここの間に副詞節がカンマに挟まれて挿入されています。省略されているのはMack wasですね。

そうすると元の文はMack agreed though he was boiling with rage.になり、意味も「彼は激怒していたが合意をした」となります。boil with rageは「怒りで煮え立つ、激怒する」という意味です。

②During the several minutes it took to play out the game,の部分ですがminutesとitはどちらも名詞です。このように不自然につながっているときは関係詞の省略を考えてください。

この部分を接触節といいます。目的格のwhichを補うと、元の文は it took several minutes to play out the game「ゲームが終わるのに数分かかった」となります。

文頭がduringですから、「ゲームが終わるまでの数分の間」ですね。後半の everyone else took Ted’s lead and finished the game as though nothing much had happenedは、まずas thoughで「まるで~であるかのように」です。

took Ted’s leadは「テッドのリードに従った」ですね。通した訳は「ゲームが終わるまでの数分間、他の皆もテッドに従ってゲームをして何事もなかったかのようにゲームが終わった」ですね。

③文頭のThisが主語ですが、「このこと」とは皆が冷静にゲームをしたことですね。

time to settle downは不定詞の形容詞的用法です settle downは「落ち着く」ですから「落ち着くための時間」です。

collect his thoughtsは「考えをまとめる」です。通した訳は「この時間の間にマックは落ち着いて考えをまとめられた」ですね。

④At the end of the gameは「ゲームの終わりに」です。calmlyは「落ち着いて」です。“Nowのnowは「その時」のことを指すので「さあ」くらいの意味です。「今」と訳すと不自然です。

if you would like to~はif you want to~の意味です。「もし~したいなら」ですね。 discuss this furtherの部分はdiscussは他動詞で目的語がthisです。

thisは「この件」ですから「喧嘩について」ですね。furtherは「さらに」です。通した訳は「ゲームの終わりにテッドは落ち着いてマックに“この件についてもっと議論するつもりなら外に出よう”と言った」ですね。

⑤この文はまずカンマが2つあるのでその部分をカッコでくくってしまいましょう。by now は「その時までに」ですね。think things overは「じっくり物事を考える」です。apologized for~は「~について謝る」ですね。

temperは「機嫌」です。通した訳は「しかしマックはその時には落ち着いていて物事をじっくり考えたので機嫌が悪かったことを謝り喧嘩にはならなかった」ですね。

*****************************************

さあ、ここで登場人物の性格が浮き彫りになりましたね。一人はカッとしてすぐに感情を外に出すタイプ。

もう一人はカッとしてもそれを外に出さずに冷静になれるタイプ。大学を出た後の二人はどうなっているのでしょう?

次回はそこに入っていきます。お楽しみに。

*****************************************

エースメディカルみなとみらいでは、生徒各個人に合わせて英文のレベルを分け、中学生レベルの英文から科学雑誌の英文までを準備しています。

医学部に受かる力の養成に直結した授業を展開しています。無料レッスン随時受付中です。お問い合わせください。

2015年5月29日

第3回.医学部入試問題・英語③

医学部入試問題・英語③

前回から英語問題の解説と攻略をしていきます。ポイントは「マシュマロ実験」と呼ばれるものです。今回は全8パラグラフのうち第4パラグラフまでを扱います。

*解説の都合上パラグラフ記号(¶)や行番号を入れています

¶3 ①They met again twenty years later, at their school reunion.

②Ted had a successful career in commercial real estate, while Mack was out of work and struggling with drugs and alcohol.

¶4①The contrast between Mack and Ted tells us of the benefits of being able to say no to impulse.

②There is a key part in the brain that can reject the impulsive messages that come from the emotional centers in moments of rage and temptation.

③For Ted, that part apparently operated well; for Mack, it too often failed.

①Theyはトランプをしていたマックとテッドと仲間の大学生のことですね。school reunionは「同窓会」ですから通すと「彼らは20年後に同窓会で再会しました」ですね。

②a successful careerは「成功した職歴」です。commercial real estateは「不動産業界」です。 while~は接続詞で①~する間に(時間)②~だが(譲歩)③一方で~(対比)を表します。

ここではテッドとマックのことについて述べているので「対比」で訳すとうまくいきますね。be out of work は「失業中」です。struggling は分詞構文です。

元の文はand he was straggling with drugs and alcoholです。struggleは「格闘する」ですね。通した訳は「テッドは不動産業で成功していました。一方でマックは失業中でドラッグと酒で苦労していました」ですね。

第4パラグラフ

①contrastは「対比」ですね。この文の主語です。動詞はtellsですね。目的語はusですね。of~は「~について」ですね。tell人of物で「人に物について話す」ですね。

the benefitsは「利益、恩恵」です。 of being able to say noは「ノーと言えること」ですね。impulseは「衝動」です。通すと「マックとテッドの対比は私たちに衝動に対してノーということの利益について語っています」ですね。

② a key partは「カギになる部分」です。 thatは関係代名詞で先行詞はa key part in the brainですね。the impulsive messagesは「衝動的な伝達情報」ですね。

ここに関係代名詞that以下がかかります。come from~は「~から生じる」the emotional centersは「感情中枢」です。

in moments of ~は「~のときに」ですね。rage and temptationは「激怒や誘惑」です。ここまでを通すと「脳の中には激怒や誘惑を感じた時に感情中枢からくる衝動的な伝達情報を拒むカギとなる部分がある」ですね。

③For Tedは「テッドにとっては」です。 that partは先ほどのa key partですね。 apparently は「明らかに」ですね。operatedは「機能する」です。

wellは「十分に、うまく」の意味の副詞です。;(セミコロン)はここでは対比を表しますね。for Mackにつながりますから「一方でマックにとっては」ですね。 itはやはりa key partをさします。

tooは「あまりにも」と訳すとうまくいきます。failedは「うまくいかなかった」ということですね。

ここまでを通した訳は「テッドにとっては、この部分が明らかにうまく機能していたのに対して、一方マックにとってはあまりにもしばしば機能しなかったのだ」ですね。

さあいかがでしょうか。大学生にときに感情をコントロールできなかったマックはその後の人生においてもうまくいってないようです。

「感情をコントロールできるのかできないのか」といったこと、「その人の人生」が関係あるということを示唆していますね。実際の入試では次のような設問がなされています。

問題: MackとTedは20年後にはそれぞれどうなっていたか,述べなさい。(解答用紙は100字~150字程度の余白です)

どうですか?何を書きますか?解答するには問題をよく読んでくださいね。聞かれたことを忠実に答えてください。今回は「20年後に」「それぞれ」「どうなっていたか」の3点を聞かれています。これにしっかり答えないとだめですね。

さらに考えてください。なぜ「20年後」なのか?については「二人の関係である点」つまり、大学生であったという「共通点」を書かないといけませんね。

また、「それぞれ」ですから今度は「二人の違い」を書かないといけませんね。それらを含めると「当時大学生で友人あったマックとテッドは20年後の同窓会で再会したが、当時から感情をうまくコントロールしていたテッドは不動産業界で成功していたのに対し感情のコントロールが下手だったマックは酒やドラッグが原因で人生がうまくいっていなかった」(122字)といった解答ができますね。

次回はいよいよ「マシュマロ実験」が登場します。どんな実験で今回のマックとテッドの話とどうかかわってくるのでしょうか。お楽しみに。

*****************************************

エースメディカルみなとみらいでは、生徒各個人に合わせて英文のレベルを分け、中学生レベルの英文から科学雑誌の英文までを準備しています。

医学部に受かる力の養成に直結した授業を展開しています。無料レッスン随時受付中です。お問い合わせください。

2015年6月05日

第4回.医学部入試問題・英語④

医学部入試問題・英語④

このタームでは英語問題の解説と攻略をしていきます。ポイントは「マシュマロ実験」と呼ばれるものです。今回は全8パラグラフのうち第5パラグラフから第6パラグラフの前半までからを扱います。

*解説の都合上パラグラフ記号(¶)や行番号を入れています

¶5 ①The tale of Mack and Ted parallels neatly the lives of two groups of children who were part of an experiment at Stanford University known as the “marshmallow test.”

②In the experiment, four-year-old children in the Stanford preschool were brought into a room one by one, a marshmallow was put on the table in front of them, and they were told “You can have this marshmallow now if you want, but if you don’t eat it until after I run an errand you can have two when I return.”

¶6 ①Some fourteen years later, as they were graduating from high school, the children who ate the marshmallow right away were compared with those who waited and got two.

第5パラグラフ

①The taleは「物語・話」です。parallelは「並行する、相当する、匹敵する」です。 neatly は「きちんと、手際よく」です。 livesはもちろんlifeの複数形ですがlifeは「生活・生命・人生・実物(大」」と覚えておいてください。

ここでは「人生」です。 two groups of children who were part of an experiment の部分は「実験の一部だった2つの子供たちのグループ」が直訳ですが、実験の「一部」ですから「実験に参加した」ということですね。

known as のところは過去分詞のknownがexperimentにかかっていきます。asは後ろに名詞を取っていますから前置詞で「~として」と訳しますので、この部分は「~として知られている実験」となります。

the “marshmallow test” はそのまま「マシュマロ実験」ですね。ここまでの訳は「マックとテッドの物語はスタンフォード大で“マシュマロ実験”として知られている実験に参加した2つの子供たちのグループの人生に相当します」ですね。

②In the experiment,は「実験のなかで」ですね。 four-year-old childrenは「4歳の子供たち」ですね。 in the Stanford preschool はスタンフォード大学の幼稚園ですね。were brought into a room one by one は「一人ずつ部屋に呼ばれた」ですね。ここで次の文につながります。次の文では主語が変わりますね。

a marshmallowですね。この部分は「マシュマロが1つ彼ら目の前の机の上に置いてあった」ですね。 次の部分でまた主語が変わります。they were told ですから、「子供たちは~と言われた」ですね。

その中身はYou can have this marshmallow now if you want,で「このマシュマロを欲しかったら今食べてもいいよ」ですね、さらに条件で but if you don’t eat it until after I run an errand you can have two when I returnの部分はまず、until after I run an errandを(  ):カッコに入れてしまうとわかりやすいですね。

「もしそれを食べなかったら、2つあげるよ」でカッコの部分以下はrun an errandが「ちょっとした用事で出かけること」ですから「もし私が外出して戻ってくるまでずっと」でいいですね。

通した訳は「実験では、スタンフォード大学の付属幼稚園の4歳の子供たちが一人ずつ部屋に呼ばれました。一つのマシュマロが机の上に置いてあって子供たちは“ほしかったら今それを食べてもいいよ。

でも、もし私がちょっと外出するけど戻ってくるまで食べずにいたら、もう一つあげるよ”と言われた」ですね。

第6パラグラフ

①Some fourteen years later,のsomeは数字の前では「およそ、約」ですから「約14年後」ですね。as they were graduating from high schoolの部分ですがasは「~した時に」ですから「彼えらが高校を卒業した時に」ですね。次の文の主語はどこまでですか?were の前までですね。

right away は「即座に」ですから「すぐにマシュマロを食べてしまった子供たちは」ですね。次の compared with は「~と比較する」ですから、ここでは受け身で「~と比べられた」ですね。

those who waited and got twoの部分ですが、thoseは①hatの複数形と②~の人々、で押さえておいてください。ここでは「~の人々です」からこの部分は「待っていてマシュマロを2つ手に入れた子供たち」ですね。

通すと「およそ14年後、彼らが高校を卒業した時にすぐにマシュマロを食べてしまった子たちは待っていて2つ手に入れた子供たちと比べられた」ですね。

さあ、実験に中身が明らかになりましたね。日本語にも朝三暮四ということわざがあります。さて、比較の結果どのような結果が出てくるのでしょう。次回もお楽しみに。

*****************************************

エースメディカルみなとみらいでは、生徒各個人に合わせて英文のレベルを分け、中学生レベルの英文から科学雑誌の英文までを準備しています。

医学部に受かる力の養成に直結した授業を展開しています。無料レッスン随時受付中です。お問い合わせください。

2015年6月12日

第5回.医学部入試問題・英語⑤

医学部入試問題・英語⑤

このタームでは英語問題の解説と攻略をしていきます。ポイントは「マシュマロ実験」と呼ばれるものです。今回は全8パラグラフの最後までを扱います。

*解説の都合上パラグラフ記号(¶)や行番号を入れています

¶6 ①Some fourteen years later, as they were graduating from high school, the children who ate the marshmallow right away were compared with those who waited and got two.

②Those who grabbed, compared to those who waited, were more likely to fall apart under stress, tended to become irritated and pick fights more often, and were less able to resist temptation in pursuit of their goals.

¶7 ①Most surprising to the researchers, though, was a completely unanticipated effect : those children who had waited for the marshmallow, compared to those who hadn’t, had scores averaging a remarkable 210 points higher (out of a possible 1,600) on the SAT, the college entrance exam.

¶8 ①The story of the marshmallow kids holds larger lessons about the cost of out-of-control emotions.

②When we are under the sway of impulse, agitation, and emotionality, our ability to think suffers.

第6パラグラフ

①ここの訳は「およそ14年後、彼らが高校を卒業した時にすぐにマシュマロを食べてしまった子たちは待っていて2つ手に入れた子供たちと比べられた」でしたね。

②この文の構造はSが文頭のThoseですがVはどこですか?comparedがすぐ後ろにありますが、いつもの通りカンマに囲まれているのでカッコに入れてしまいましよう。するとwereが浮かんできます。これがⅤですね。be ikely oは「~する傾向がある」です。fall partは「くじける、屈する」です。

under tressは「ストレスの下で」ですね。次のtendedはやはりVです。V2ということになります。というのはさらに後ろをみてください。

すると, and wereが出てきますね。これがV3になります。等位接続詞のandがつなぐものがこの3つのVです。

ここで等位接続詞のつなぐものを整理します。例えばABCDの4つをandつなぐならA,B,C(,)and Dとなります。今回はA~Cが動詞なのですね。ですから「SはV1してV2してV3した」と順に訳していけばいいわけです。

主語の部分、Those who grabbed, compared to those who waited,に戻るとThose who grabbedはgrabbedの目的語がマシュマロですから「すぐにマシュマロを食べてしまった子」であり「1つしかもらえなかった子」ですね。

後ろの分詞構文はcompared to ~で「~と比べられる」です。those who waitedは「待っていた子」ですね。つまり「マシュマロを2こもらえた子」ですね。次の動詞の部分です。

tended to become irritated は「いらいらする」ですね。and pick fightsは「喧嘩をする」です。

またwere less able to ~の部分ですが、「比較の文」の中ではlessは否定で「~ない」と訳しますから「~できない」と訳します。

resistは「~に抵抗する、あながう」 temptation は「誘惑」です。in pursuit of ~は「~の途中で」です。ここまでを通すと「すぐにマシュマロを食べてしまった子は、待っていて2つもらった子に比べてストレスに弱く、すぐ喧嘩をしがちで目的達成の途上で誘惑に勝てなかった」ですね。

第7パラグラフ

この文はカンマに囲まれたthoughが出てきますね、こういう場合は文頭に持ってきてしまいます。主語はMost surprising to the researchersですから「研究者たちが最も驚いたことは」ですね。wasの後ろの補語の部分はa(n) effect「影響、結果」です。これにcompletely unanticipatedがかかります。completelyは「すっかり、まったく」unanticipatedは「予測できない」ですね。ここまでを通すと、しかし「研究者たちが最も驚いたことは全く予想できない結果だった」ですね。

その結果をコロン(:)以下で説明しています。Sはthose children who had waited for the marshmallowですね。

カンマに囲まれた部分, compared to those who hadn’t,でhadn’tの後ろにはwaitedが省略されていますね。

Vは先ほどと同様にcompared以下をカッコにいれるとhad scores「得点した」であることが分かりますね。

averaging a remarkable 210 points higher (out of a possible 1,600) on the SATの部分はaveragingが「平均して」です。

a remarkable 210 points higherはremarkableが「素晴らしい。注目に値する」ですから、「注目すべきことに210点も高く」ですね。out of a possible 1,600は「(理論上の満点が1600点で)それのうち」という意味です。

on the SATは「SATテストで」です。「SATテスト」の説明が以下の the college entrance examつまり「大学入試テスト」ですね。日本のセンター試験のようなものだと思ってください。ここまでを通すと「しかし研究者たちが最も驚いたことは全く予想できない結果だった。

つまり、追加のマシュマロを待っていた子供はそうでなかった子供に比べ、大学入試のSATテストので1600点のうち驚くべきことに平均して210点も高い点を取った」ですね。

第8パラグラフ

①主語はThe story of the marshmallow kidsですね「マシュマロキッズの話」です。

Vはholdsで「持っている、含んでいる」ですね。Oがlarger lessonsで「より大きな教訓」ですね 。

about the cost of~は「~に対する費用、犠牲」ですね。 out-of-control は「管理外の、抑制できない」ですemotionsは「感情」ですね。

通すと「マシュマロキッズの話は感情を抑制できないことに関してのより大きな教訓を含んでいる」ですね。

②この文の主語は?whenいかが従属節ですから飛ばして、our ability to thinkですね。to不定詞は形容詞用法ですから「考える力」つまり「思考力」ですね。

動詞はsuffers「被害をこうむる、嫌な思いをする、うまくいかない」ですね。when以下のでは、 swayは「揺れ、傾向」です。

agitation「扇動、興奮」、emotionality「感情過多」です。

通すと「私たちは衝動、興奮、感情過多といったことで心が揺れていると思考力はうまくはたらかないのである」ですね。

以上で本文の解説は終わりです。では入試問題に答えてください。(問1は既にやっていますね。解答例は次回に掲載します)

問1.MackとTedは20年後にはそれぞれどうなっていたか,述べなさい。

問2.子供たちに行なわれた “marshmallow test”(マシュマロ・テスト)の内容を述べなさい。

今回でこの話はおしまいです。また次回から新しい話を読んでいきますお楽しみに。

*****************************************

エースメディカルみなとみらいでは、生徒各個人に合わせて英文のレベルを分け、中学生レベルの英文から科学雑誌の英文までを準備しています。

医学部に受かる力の養成に直結した授業を展開しています。無料レッスン随時受付中です。お問い合わせください。

2015年6月19日
プロフィール
峰岸敏之

峰岸 敏之

1964年生まれ。早稲田大学大学院・法学研究科前期課程修了、法学修士。大手新聞社で新聞記者を経験後、講師業に転向。

河合塾や城南予備校、栄光ゼミナールなどの大手予備校や医学部予備校などで、大学受験ブロック長や英語科責任者などを務める。指導教科は英語と小論文。

2013年春に横浜に医学部予備校を開校し、「30年以上続く予備校を作り、医学部への合格者を1000人を出す」が目標。

他の記事についてはコチラから
  1. 最新記事を確認:「時事英語」特別講義
  2. 医学部入試問題-英語「長文読解-東京慈恵会医科大学医学部(2012年)」
  3. 医学部入試問題-英語「長文読解-慶應義塾大学医学部(2019年)」
  4. 医学部入試問題-英語「長文読解-横浜市立大学(2016年)」
  5. 医学部入試問題-英語「長文読解-日本医科大学(2011年)」
  6. 医学部入試問題-英語「長文読解-信州大学医学部」
  7. 医学部入試問題-英語「長文読解-新潟大学医学部」
  8. 医学部入試問題-英語「長文読解-浜松医科大学医学部」
  9. 医学部入試問題-英語「長文読解-富山大学医学部」
  10. 医学部入試問題-英語「長文読解-名古屋市立大学医学部」
  11. 医学部入試問題-英語「長文読解-兵庫医科大学医学部」
  12. 医学部入試問題-英語「長文読解-東邦大学医学部」
  13. 医学部入試問題-英語「長文読解-昭和大学医学部」
  14. 医学部入試問題-英語「正誤問題」
  15. 医学部入試問題-英語「空所補充問題Ⅲ」
  16. 医学部入試問題-英語「下線部和訳Ⅱ」
  17. 医学部入試問題-英語「下線部和訳」
  18. 医学部入試問題-英語「英文設問問題」
  19. 医学部入試問題-英語「空所補充問題Ⅱ」
  20. 医学部入試問題-英語「空所補充問題」
  21. 医学部入試問題-英語「長文読解編Ⅱ」
  22. 医学部入試問題-英語「長文読解編」
  23. 医学部入試問題-英語「要約編」
  24. 医学部入試問題-英語編